ラジオで冠番組スタート 元阪神&WBC日本代表 岩田稔さん「あきらめることは何もないと伝えたい」 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ラジオで冠番組スタート 元阪神&WBC日本代表 岩田稔さん「あきらめることは何もないと伝えたい」

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 プロ野球・阪神の左腕投手として一時代を築いた岩田稔さん。この10月からラジオ関西で冠番組『岩田稔の“やらなしゃーない!”』をスタートさせ、ラジオパーソナリティーデビューを果たします。現役時代から1型糖尿病と向き合い、引退後の現在も患者やサポーターへの支援活動に取り組む元WBC日本代表が、ラジオを通して伝えたい思いを明かしました。

岩田稔さん(写真:ラジオ関西)

――ラジオでのおしゃべりに挑戦する率直な感想は?

【岩田さん】 最初は「どうなるんやろう……」という緊張感がすごくて、汗が出ました(笑)。ドキドキ、ワクワク、ソワソワといった感じでした。

――番組出演の話を受けたときの思いは?

【岩田さん】 もともと、ラジオDJのようなことができたら面白いなと思っていました。1型糖尿病のことをもっと知ってもらうきっかけを作りたいという気持ちもあって。日々の活動のなかで「何か方法はないか」と考えていたところ、縁あってラジオ関西で冠番組を持たせてもらえることになりました。しっかりと伝えられるものを伝えたいという思いでいます。

――これまで講演活動もされてきましたが、人前で話すのとマイクの前で話すのとでは違いを感じますか?

【岩田さん】 初回は後輩の福森大翔くん(※大阪桐蔭高校出身、ステージ4の希少がんと闘病中)が一緒だったので、楽しく話せました。でも一人になると想像するだけでゾッとします(笑)。普通に話せる人がプロのしゃべりをできるわけで、僕はまだプロじゃないかもしれませんが、少しずつ近づけたらと思っています。

――普段ラジオは聴きますか?

【岩田さん】 クルマで移動することが多いのでよく聴きます。大阪・守口市出身で、中学2年生くらいで大阪市内に転校したんですが、その近くにFM802があって、ステッカーをもらいまくり、自転車に貼ったりしていました。ラジオには昔から縁があるなと思っています。いろんな局を自由に聴けるのも魅力ですね。

――リスナーとして励まされたことはありますか?

【岩田さん】 自分の好きな曲が流れてくるとテンションが上がります。音楽はすごくモチベーションを上げてくれるんですよね。ラジオはどんな曲が流れるかわからないところも楽しみの一つで、「この曲が来るか!」という驚きもあります。トークも含めてワクワク感があるのがラジオだと思います。

――番組でリスナーに伝えたいことは?  野球の話も含めてどう発信していきたいですか?

【岩田さん】 1型糖尿病でも、何でもできるよというのを伝えていきたい。僕自身も最初、発症したときは「人生が終わった」と思ったほどでしたが、「そうじゃないよ」と教えてくれたのが、先輩1型糖尿病患者のビル・ガリクソンさん(元プロ野球・巨人やMLBで活躍)。彼のような人間に僕はならないといけないなと思いました。そして、阪神タイガースというすごく注目される球団に入ったので、自分が活躍することで、1型糖尿病を少しでも知ってもらえればなという思いで、日々を過ごしてきました。だから、リスナーの方たちには、1型糖尿病でもできる、あきらめることは何もないというのを伝えていきたいし、どんどんチャレンジしてもらいたいです。

――現役生活を長く続けられた理由は?

【岩田さん】 僕の人生経験の中で、1型糖尿病で内定を取り消されたことがあったんですよ。そのときに、「絶対に負けたくない」という思いがあったので。球界のいろんな選手にも共通する気持ちだと思いますが、「こいつには絶対負けてへん」「絶対に勝ってる」だったり、負けていたとしても「心の中で負けてへんと思ってがんばる」など……そういう思いが大事なのかなと。それを自分で考えながら、日々行動していった結果、めちゃくちゃ自分が大活躍して優勝したという経験はないですが、(プロ野球選手として)細く長くできた。気持ちの面で、強くいれたからかなと思ったりします。

――ラジオ関西のお膝元・神戸では、同じ1型糖尿病患者で、当時サッカーのヴィッセル神戸で活躍していたスペイン人MFセルジ・サンペール選手との出会いも印象的でした。

【岩田さん】 セルジ・サンペールは、アンドレス・イニエスタ(元ヴィッセル神戸)の後に日本に来たんですが、「1型糖尿病のアスリートが日本にいると聞いた」と、僕のことを誰かを通じて知ったようで、そこからつながったんです。オンライン上で一度、対談イベントがあり、そこで共演したのが最初。実際にお会いしたのは、自分の現役引退のときで、甲子園までわざわざ来てくれたんです。1型糖尿病を抱えながら、トップアスリートとしてできているということは、気持ちの面で「こいつには負けたくない」とか、たぶんそういうライバル心があったから。サンペールは今もヨーロッパでがんばっていて、僕は応援する側。彼との出会いは、互いを高め合うきっかけにもなりました。


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[新]岩田稔の“やらなしゃーない!” | ラジオ関西 | 2025/10/03/金 24:30-25:00

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