セルフ式ガソリンスタンドの給油ノズルの色を意識的に見たことはありますか? ちなみに、レギュラー「赤」・ハイオク「黄」・軽油「緑」となっています。なぜ色分けされているのか気になった筆者は全石連に取材しました。
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「ノズルが赤・黄・緑で色分けされているのは、セルフ式で使用者が油種を間違えて入れないようにするため。これは法律で定められています」と全石連。

色自体に特に意味はないそうですが、ノズルの色について法律によって決められているのは“セルフ式ガソリンスタンドだけ”だそうで、従業員が給油を行うフルサービス式の店舗では別の色が使われている場合も。とはいえ、昨今はセルフ式の増加によって赤・黄・緑に統一されつつあるのだとか。

さて、ガソリンについてのアレコレについも聞いてみました。
●ハイオクとレギュラーの違い
違いは「オクタン価」と「清浄剤の有無」とのこと。オクタン価とは、ガソリンの異常爆発がおこらない性質の程度をあらわす数値。ハイオクはオクタン価が高いためノッキングを起こしにくく、さらに清浄剤も入っているためレギュラーに比べ価格が高くなります。
●ハイオクとレギュラーを間違えても大丈夫?
最近の自動車はハイオクとレギュラーを混ぜても車がすぐに故障したり、走行不能になったりすることはありませんが、ハイオク車にレギュラーを給油し続けるとノッキング(異常燃焼)や燃費低下などの症状が出てくるそう。
●ガソリンスタンドの地面が斜めになっている理由
「こぼれたガソリンを周囲の排水溝に流し込むためです。また、揮発したガソリンを給油エリアに滞留させないといった理由もあります」と全石連は回答。ガソリンは静電気などでも引火し爆発する可能性があるため、危険のリスクを1つでも減らすよう安全を第一に考えた対策を講じているそうです。

全石連は災害時について次のように注意喚起します。「最も大事なことは“こまめな給油”です。普段から災害に備え、燃料メーターが半分程になったら満タンにすることを心掛けてください。実際に大規模災害が発生すると被災地に石油製品送るなどするため、主要都市への供給量が減少する事例があります」とのこと。
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事が起こってから焦ってガソリンスタンドに駆け込むのでは遅いのです。「有事の際は供給不足が起きるもの」ということを認識した上で、我々には前もった行動が求められています。
(取材・文=堀田将生)





