神戸市長選挙で4期目の当選を果たした久元喜造氏(71)が10月27日、市役所に初登庁し、当選後初となる記者会見を開いて抱負を語った。

2週間の選挙戦について久元市長は、「高齢・多選」であることや、本来、国レベルの対処事項である物価高対策を公約とする難しさから、「有権者の厳しい反応を予想していたが、若い世代の方が声をかけてくださり、近寄ってタッチをして下さる方もいた。世代を問わず、あたたかく接していただいた」と振り返った。


4期目の課題として、まずインフラ強化を挙げた。阪神・淡路大震災、新型コロナウイルス禍などを乗り越えた経験を踏まえ、「都市の繁栄は、しっかりとした強靭な災害対策インフラの上にはじめて成り立つ」と訴えた。
また、さまざまな課題解決に向けた市民参画の重要性を挙げ、「神戸市政に市民の声を反映しやすくするための行政組織をつくる。2023年に地域協働局を設置したのもその伏線であり、『コベカツ』(2026年9月のスタートを目指す市立中学校部活動の地域移行)もその一環」と力を込めた。

コベカツをめぐっては、会見に先立ちラジオ関西の番組に出演した際、神戸市として予算措置をして、『コベカツ応援基金』設置のための条例制定を議会に諮ると述べている。
神戸の玄関口・三宮の再整備や、市中心部のタワーマンション建設規制、「コベカツ」の実施や神戸空港の国際化などを進めた実績への信任を得たが、4期目はさらにスピード感と運用手腕が問われる。
初登庁で花束を受け取り、幹部職員約70人を前に「神戸がグローバル社会の中で名誉ある地位を占めることができるよう、一緒に仕事をさせていただきたい」と決意を語った久元市長。4期目の任期は、11月20日から4年間。





