11月14日は「世界糖尿病デー」。同デーに合わせ、大阪府とロート製薬(大阪市)、江崎グリコ(同市)は、野菜たっぷり、油と塩、糖質控えめの特別メニューを開発、11月13日(木)から同製薬子会社「ロートウェルコート」(同市)が運営するカフェレストランで提供する。多くの人に健康寿命を延ばしてほしいとの目的で大阪府が進める「おおさかEXPOヘルシーメニュー」事業の一環。
同事業にあたり、大阪府は「V.O.S.(Vegetable・Oil・Salt)」の3基準―野菜120グラム以上、脂肪エネルギー比率30%以下、塩分3.0グラム以下―を設定。今回の特別メニューはそれら設定値を満たし、かつ適正な糖質基準(1食20~40グラム)内になるよう試作を重ねて生まれた「秋鮭と大阪産ルッコラのSUNAOもっちりパスタ・季節のデリセット」(税込1800円)。ロート製薬が運営を手掛ける大阪市北区のカフェレストラン「ロートレシピ梅田NU茶屋町プラス店」で26日(水)まで販売される。

「薬膳スープ」「大豆チーズとドライクランベリーのカボチャサラダ柚子味噌風味」などのデリ3種+サラダ、「秋鮭と大阪産ルッコラのSUNAOもっちりパスタ」のセットで、パスタはグリコが展開する糖質控えめブランド「SUNAO」の麺を使用。やさしい味噌クリーム味のソースで和えた。
販売に先立ち開かれた発表会で、ロートウェルコートの熊澤益徳社長は「『V』『O』『S』をそろえ、適正糖質に収めるのはなかなか難しかった。テイク4でようやく基準に入った。今回は栄養だけでなくおいしさにもこだわったところがポイント」と振り返った。

発表会では、阪神タイガースの元投手、岩田稔さんも登壇。岩田さんは1型糖尿病を抱えながら同球団で16年にわたり活躍した。引退後の食生活について岩田さんは「現役の頃よりも運動量が少なくなっているので、体重が増えないよう食事は選んで食べている」と話し、食べ過ぎた際は翌日の食事を控えめにしたり、外食後、歩いて帰宅するなど心掛けている工夫を明かした。


「ロートレシピ」は「おなかの底から元気になれる。」をコンセプトに、健康とおいしさを両立したメニューを展開するレストランとして2023年オープン。今回の共同企画期間中は、店内にAGEs(最終糖化産物=過剰に摂取した糖と体内にあるタンパク質が結びつき生成される物質)を測定できる機器も用意する。




