悪徳ブリーダー、身勝手な飼い主、人気の犬種が並ぶ裏側…命を救う保護団体から聞いた保護犬の現実

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 もちろん、そんな悪徳ブリーダーは許しがたいもの。ただし、彼らだけの問題ではなく、「犬を飼う側の意識」も変わらないといけないと、島田さんは語気を強める。

 島田さんが聞いた話では、あるところで飼い犬を引き取ってほしいと問い合わせがあり、理由を尋ねると「流行っている犬を飼いたいから」というものだった。

 また、犬も種類によって性格が全く違うため、いざ暮らしてみると「思ってたのと違う」となる飼い主の中には、保護団体に引き渡す人も少なくないという。

 実際に保護団体のサイトなどを見てみると、20年ほど前に話題になった犬種や今も人気の犬種なども掲載されている。

 様々な環境で育った犬を見てきて、実際に救助活動をしている島田さんは、「簡単にペットを飼わないでほしい」と述べるとともに、次のように切実に訴える。

「よく調べて、本当に自分が飼える環境なのか、経済力なのか、(飼い主の性格、生活リズムに合う)犬種なのか、ペットを幸せにしてあげられるのか、自分の時間を削ってまでお世話できるのか、命というものを真剣に重く考えてほしい」

(写真提供:Wanlife)
ドッグランの様子(写真提供:Wanlife)

 最後に島田さんが語ったメッセージは、現在も犬と暮らしている筆者にとっても痛烈に考えさせられた言葉だ。愛犬にとっての幸せ、ともに過ごす日々を大切にしようと改めて強く感じた。

 最後に今回の取材を通じて、一匹でも多くの命が救われること、保護犬の現実を少しでも知ってもらえることを願ってやまない。

(取材・文=岡本景子)

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三上公也の朝は恋人 (3) | ラジオ関西 | 2025/11/17/月 09:00-10:00

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