INAC神戸・宮本新監督 「プレーで重要なのは、とにかく走り切ること」と明かす その真意とは? | ラジトピ ラジオ関西トピックス

INAC神戸・宮本新監督 「プレーで重要なのは、とにかく走り切ること」と明かす その真意とは?

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 8月に開幕したWEリーグ2025-26シーズンで、序盤から首位争いを続けるINAC神戸レオネッサ。その原動力となっているのは、今季からチームを率いる宮本ともみ監督と大野忍コーチがともに築く「新たなスタイル」だとか。ふたりに詳しくインタビューしました。

INAC神戸レオネッサの大野忍コーチ(左から2人目)と宮本ともみ監督(同3人目)。両端はラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』パーソナリティーの田中大貴さん(左)と林歳彦さん(右)

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 プロでの監督就任が初めてとなる宮本監督は、名門クラブを率いる重圧について、「こんなに大変だとは思っていなかった。順調という気持ちは全然なくて、毎試合必死です。とにかく積み上げていくしかない」と率直な思いを述べます。

 就任オファーは半年前に電話で届いたそう。「いきなり『監督をやってください』という話ではなく、『今後について一度お話しましょう』というものでした。でも、その時点で“監督を任せたいという話だな”と感じました。覚悟を決めて神戸にやってきてからは、皆さんから応援してもらえていると感じていますし、やりがいがあります」と話します。大野コーチはそんな宮本監督を“最高の相棒”と表現。その上で、「優勝して当たり前と言われるチームなので大変さはあります。でも、選手たちが100%の力を出せるようにサポートしたいです」と意気込みました。

 さて、インタビューは指導方法の話へ。宮本監督の指導は、現代サッカーらしく映像を多用している点が特徴です。「戦術の部分や自分のプレーモデルに合っているようなチームは見るようにしています。試合動画を見て参考にしたり、選手にも見せて共有しています」と宮本監督。大野コーチも「監督が『こういうイメージだよ』と映像で示してくれるので、すごく分かりやすいです」と続けました。

 宮本監督が目指しているのは「見ている人がワクワクするサッカー」。得点を多く取る、攻撃的なチームが理想だと語ります。そのためには選手が“とにかく走る”ことがキモなのだとか。

「選手達には、ゆっくり走るのではなくスプリント(時速24㎞以上の走行)を何回起こせるかを求めている。縦に速く攻めるとき、1人や2人ではなくかなりの人数が“速く”走る。ボールは来ないかもしれないけれど、相手からしたら選択肢が増えて守りづらくなし、もしかしたらゴールポストに当たって跳ね返ってくるかもしれない」(宮本監督)

 守備でも攻撃でも「最後まで走り切ること」を徹底しているといいます。その“走力の要求”は、試合後の選手の姿にも表れています。

「選手たちが本当に全力でやり切るんですよ。とにかく走る。だから試合後、勝っていても相手チームより膝に手をついて息を整えている選手が多いんです」(大野コーチ)

 宮本監督自身も練習で選手と一緒に走ることが多いそうで、大野コーチは「監督が一番張り切っています」と笑顔で明かします。

 最後にこれからの展望について聞きました。

「3冠という目標を決めました。そこにしっかりチームを導けるように、選手・スタッフと一緒に頑張っていきたいです」(宮本監督)

「私たちは『絶対に優勝したい』という気持ちが強い。見てもらえる人たちのために、結果でしっかり恩返しできたら」(大野コーチ)

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 新監督のもと、最後まで走り切るINAC神戸。ふたりの言葉には、リーグ優勝への覚悟と支えてくれるファンへの感謝が滲んでいました。

※ラジオ関西『としちゃん・大貴のええやんカー!やってみよう!!』2025年11月10日放送回より

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