条件サイコー! 1時間に50個?! ふたご座流星群を見たい 2025年12月星空散歩 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

条件サイコー! 1時間に50個?! ふたご座流星群を見たい 2025年12月星空散歩

LINEで送る

この記事の写真を見る(1枚)

 12月。寒さも厳しくなってくる時期だが、夜の時間が長くなり星の輝きも一層感じられるようになる。三大流星群のひとつ、ふたご座流星群が、月明かりの影響もほとんどなく最良の条件で見ごろとなる。

 今年=2025年のふたご座流星群は、12月14日午後5時頃極大となることが予想されている。国立天文台によると、13日夜から14日の明け方までと、14日夜から15日明け方までは、普段より多くの流星が期待できるという。半月よりやや細い月が昇ってくるのは午前3時ごろで、それまでは最良の条件。月が昇った後も、月明かりの影響は少なく条件は良い。最も多くの流れ星が期待できるのは14日夜から15日明け方にかけて。空の暗い所で観察した場合、14日午後9時頃にはすでに1時間あたり30個が見えると予想され、時間の経過とともに放射点が高くなり、午後11時から翌15日午前2時頃にかけては1時間に50個の流星が期待される。午前2時ごろには放射点が天頂に来るため、真上から降ってくるように星が流れるという。この日の月の出は午前2時29分(神戸)で、月が昇るまでが「条件サイコー」だが、月が昇った後も明け方にかけて35から45個が予想されている。「極大日」の前日、13日夜から14日にかけても、かなり多くの流星が見えそうだ。14日午前0時から4時頃にかけては1時間に40から45個と予想されている。

 明石市立天文科学館によると、流れ星は、宇宙に漂う1ミリメートルから数センチメートルほどの大きさのチリが、地球の大気に突入して光る現象で、流星群の流れ星は、彗星と深い関係がある。彗星は、氷やチリが混じった汚れた雪だるまのような天体で、太陽に近づくと氷が溶けだすため、彗星が通りすぎた後にはチリが残される。地球がそこを通ると、たくさんのチリが流れ星となって見える。毎年、決まった時期に、流星群が見られるのは、地球がそこを通っているから。ふたご座流星群のチリは、「小惑星フェートン」がまき散らしたもの。「フェートンは小惑星ですが彗星のような性質も持っているとても興味深い天体です。フェートンを探査する深宇宙探査技術実証機「DESTINY⁺」が計画されています」。

 放射点があるふたご座は、誕生星座のひとつ。黄色からオレンジ色に輝く1等星・ポルックス(弟)と、白く輝く2等星・カストル(兄)が双子星のように並んでいる。ここからオリオン座に向かって星が並び、身体(胴体)を形作る。ギリシャ神話によると兄・カストルは乗馬が得意で、弟・ポルックスは拳闘の名手。流星群の放射点はカストルのそばにあるが、流星はいろんな方向に流れるので、1点ではなく空全体を眺めるのが、観察のポイントとなる。明石市立天文科学館では、「できるだけ空が広く見渡せる場所」「街明かりの少ない場所」で「根気強く観察すること」が大切だという。そして「寝転がって見るのもおすすめ。寒さ対策もしっかりと」と呼び掛けている。

(参考:国立天文台ホームページ 協力:明石市立天文科学館 井上毅館長)

LINEで送る

関連記事