【1】背が低い人の顔がマイクのかげに隠れて表情が見えづらくなるので、基本的に、背が低いほうが上げ下げをして調整しています。

【2】ツッコミの人が漫才の進行役になるため、マイクの上げ下げも担当している。ボケがマイクをいじると「なにかオモロいことをするのか?」と勘違いされることもあるので。
【3】単純に、ステージに先に出てきたほうが上げ下げをしている。
【4】マイクの上げ下げは、“漫才やります”って感じがするし、“プロ感”がでる。だから、漫才のスタイルってことでしょうね。
【5】先輩や師匠がスッと上げ下げしているのを見てきて、かっこいいなと思てるのでマネしてます。

【6】ゲンカツギのルーティンですね。神社で柏手(かしわで)を打つ、みたいな感じでやってます。
漫才では「38マイク」がよく使われているのと同じように、マイクの上げ下げももはや漫才のスタイルになっているということなんでしょうね。
確かに、ステージに登場してマイクをスッと上げ下げする姿はかっこよく感じます。
落語でも、本題に入る前に羽織りをスッと脱ぐ姿がかっこいいなあと思います。


売れてはる人、爆笑をかっさらう人こそ、漫才をはじめるときの所作のようにマイクの上げ下げをかっこよく決めています。そのあたりからも、いまや、マイクの上げ下げも漫才の伝統的なスタイルのひとつになりつつあるのではないでしょうか。
※ラジオ関西『バズろぅ!』2025年12月6日放送回より
(『バズろぅ!』ラジオパーソライター・わきたかし)






