坂の多いまちのニーズに対応 中古電動アシスト自転車の専門店 新車高騰を背景に需要増 神戸・須磨

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 坂道が多い神戸では、日常の移動手段として電動アシスト自転車を利用する人が増えている。近年は新車の価格が上昇し、12万~15万円が主流で、20万円に達するものもあるという。こうしたなか、神戸市須磨区で、使われなくなった電動アシスト自転車を整備して販売する専門店が注目を浴びている。

「ミゾクール」の店内
「ミゾクール」の店内

 溝呂木健一さんは、以前から電動アシスト自転車に関わる仕事をしていた経験をいかし、7年ほど前、中古電動アシスト自転車の販売店「ミゾクール」を立ち上げた。まだ乗れる状態でも、家庭の事情などで手放され、廃棄されたものの中には海外にわたってしまうケースがあることを知り、「廃棄されず再び使われる流れをつくりたい」と考えたという。

 仕入れは当初苦戦したが、地道に電話で営業を続けるなど、買い取りのルートを広げてきた。「キレイに仕上げれば、ほしい人はいる」と、地域のニーズを把握。集まった自転車は適正に買い取ったうえで修理や清掃を施し、価格は安いものでは5万円台ほど。新車の高騰を背景に、需要は着実に増えている。

「ミゾクール」の外観
「ミゾクール」の外観

 扱うのは国内メーカー製の車両に限っており、購入後に他店でも修理が受けやすい点を重視した。「安心して乗り続けてもらえるように」と、価格帯に応じて3~6か月の保証を付け、バッテリーには最大1年の保証を設けている。

 JR鷹取駅の近くにある店舗の営業日は日曜日のみ。平日は買い取りや整備にあてている。事前の電話相談に応じ、価格が折り合えば近畿圏内での出張買い取りにも対応するという。

「中古だからダメ、安いからダメと言われないよう、クオリティーを重視してやってきた」と、溝呂木さん。これからも、使われなくなった電動アシスト自転車に、再び命を吹き込んでいく。

「ミゾクール」(神戸市須磨区)の代表、溝呂木健一さん(写真右)、ラジオ関西パーソナリティの三上公也氏
「ミゾクール」(神戸市須磨区)の代表、溝呂木健一さん(写真右)、ラジオ関西パーソナリティの三上公也氏

※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』より


ミゾクール HP


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