北朝鮮拉致問題「会いたい、きょうだいだから…」有本恵子さん姉妹、父母の遺志継ぎ早期帰国願い訴える

LINEで送る

この記事の写真を見る(9枚)

  明弘さんは生前、「家族としての救出運動は自分ひとりでやる」と話していたが、郁子さんらが遺志を継いで今年5月に拉致被害者家族連絡会(家族会)に入り、救出に向けての活動を続ける。

明弘さんはアメリカ・トランプ大統領と2019年5月に面会して拉致問題の解決を求める手紙を送り、その後「全力を尽くす」という書簡を受け取った〈2020年1月12日 神戸市長田区の自宅・恵子さん60歳の誕生日に ※撮影・ラジオ関西コンテンツクリエイト局〉

 パネル展見学後、取材に応じた郁子さんは「父が亡くなり、私たちが思いを引き継ぐのは当然。活動をやめるわけにはいかない。きょうだいである以上、恵子に会いたい」と訴えた。

大阪・関西万博でも北朝鮮拉致問題を考えるパネル展やフォーラムが開催された〈2025年8月12日 大阪市此花区・夢洲〉
万博会場で展示された父・明弘さんときょうだい6人で出掛けた潮干狩の写真(昭和42年ごろ 後列右から3人目が恵子さん)

 2025年8月、大阪・関西万博会場でも拉致問題解決を訴える催しがあり、世代を問わず多くの来場者が、拉致問題の現実に直面、大きな反響があった。
 昌子さんは、「この国に住む者として、向き合わなければならない問題。SNSでも情報が広がる時代に、より多くの人に関心を持ってもらえたら」と訴えた。

 また、高市早苗総理が11月、北朝鮮に金正恩(キム・ジョンウン)総書記との会談を打診し、「私の代で何としても突破口を開き、拉致問題を解決したい」と訴えたことや、党派を超えて拉致問題解決を訴える国会議員が増えたことについて昌子さんは、「希望をもっている。北朝鮮に対しては、拉致被害者全員の早期帰国を求めたい」と話した。

LINEで送る

関連記事