サッカー・J1のヴィッセル神戸は、2025年最後の1週間も、来るべき新シーズンに向けての動きを活発に行っていました。12月27日から30日にかけては、ファン・サポーターを魅了したドリブラーらの退団が発表されています。
27日には、MF汰木康也選手(30)が柏レイソルへ完全移籍。クリムゾンレッドでは4シーズンにわたってプレーし、主に左サイドからチャンスを切り開いた長袖ドリブラーは、移籍発表時のコメントで、近年持ち味を出し切れなかった悔しさも吐露。それでも、女性サポーターを中心に人気を集めた背番号14は「神戸を離れたくない気持ちも大きく、とても難しい選択でしたが、覚悟を持って決断しました。神戸での素晴らしい経験を胸に刻み、自分自身がこの決断に後悔しないよう、必ず頑張ってきます。4年間応援していただき、本当にありがとうございました」と、クラブ、ファン・サポーターに感謝を述べ、港町を後にしました。

翌28日には、DF小池裕太選手(29)の契約満了による退団が発表されました。ヴィッセルでは1シーズンでのプレーで、J1リーグ戦での出場機会はなかったサイドバックは、「チームの力になれなかったことが本当に悔しく、申し訳なく思っています。自分なりにこの1年間、神戸のサッカーと向き合ってきましたが、結果としてプレーで証明することが出来なかったのは、自分の力不足だと痛感しています。どんな時も温かい応援、サポートをいただきまして、本当にありがとうございました」と述べています。
29日には、MF櫻井辰徳選手(23)が、期限付き移籍中だったサガン鳥栖への完全移籍が決まりました。2021年にヴィッセルでプロデビューするも、2022年以降は主にJ2の舞台でプレー機会を積み、今年は鳥栖の主軸の1人として活躍していました。櫻井選手は「リーグ戦でノエビアスタジアム神戸のピッチに立つことができなかったのが心残りですが、これからも日々努力を欠かさず、一回りも二回りも成長できるようにサガン鳥栖で頑張ります。プロとしてのキャリアをヴィッセル神戸でスタートできて、本当によかったです。(在籍した)一年半ありがとうございました」とコメントしています。
30日には、GKオビ・パウエル・オビンナ選手(28)のアビスパ福岡への完全移籍が発表されました。この2シーズン、主にカップ戦でプレーしたオビ選手。「ピッチで結果を残せなかったこと、そして応援してくださる方々の期待に応えられなかったことへの悔しさはあります。それでも、この2年間は自分にとって決して無駄ではなく、大きな意味を持つ時間でした。この経験を次につなげていきたいと思います。ヴィッセル神戸で過ごしたすべての時間に、心から感謝しています。本当にありがとうございました」と語っていました。
なお、スタッフ陣では、27日に、トップチームの菅原智コーチ(49)、宮原裕司コーチ(45)、渡辺隆正コーチ(48)、藤原寿徳GKコーチ(55)、篠田洋介チーフフィジカルコーチ(54)、梅木暁コンディショニングコーチ兼パフォーマンスコーディネーター(35)、竹中達郎分析担当(33)、嶋将平分析担当(40)の退団が発表されるとともに、ヴィッセル神戸U-18の北本久仁衛コーチ(44)も退任することになりました。菅原氏、宮原氏、北本氏、藤原氏、竹中氏、嶋氏は、吉田孝行氏が監督を務めることになった清水エスパルスで、コーチングスタッフに就任することが同日、発表されています。
ヴィッセルで2000年から2018年まで選手としてプレーし、2020年からはスクール、トップチーム、アカデミーでコーチをつとめるなど、クラブのレジェンドの1人である北本氏は、退任にあたって、「選手、スタッフとして在籍中は、クラブ関係者の皆さま、スポンサー企業の皆さま、選手・スタッフ、そして常にチームを支えてくださったサポーターの皆さまに、心より感謝申し上げます。このクラブで過ごした時間と経験は、私にとってかけがえのない財産です。今後もヴィッセル神戸の発展と成功を心より願っています。ありがとうございました」とメッセージを残していました。






