イタリア紀行に始まり、神戸が誇る天才作曲家のオーケストラ初演曲、“王道”のベートーベンまで。神戸市室内管弦楽団と同市混声合唱団は、2026年のシーズンラインアップ(2026年5月~2027年3月)をこのほど発表した。これまでと同様、定期演奏会を軸に、古典から近現代、宗教音楽やオペラ曲など多彩なプログラムを用意した。
両団はそれぞれ鈴木秀美、佐藤正浩音楽監督のもと、6年目のシーズンを迎えた。


室内管弦楽団は、5月16日の第172回定期演奏会「イタリア紀行」が幕開けとなる。ロッシーニ「歌劇『アルジェのイタリア女』序曲」、ロータ「チェロ協奏曲第2番」、シューベルト「イタリア風序曲第2番」「交響曲第6番」と、イタリアの陽光と抒情を醸し出す曲目が並ぶ。チェロ独奏にはウィーン・フィル首席のタマーシュ・ヴァルガを迎え、鈴木音楽監督がタクトを執る。
神戸が世界に誇る天才作曲家、大澤壽人(1907~1953年)の曲を聴くことができるのは、6月20日第173回定期演奏会「からみあう情熱」。1935年、大澤がパリ留学時代につくった未完の作品「小ミサ曲」で、オーケストラ演奏は世界初演となる。11月7日の第175回定期演奏会「彼方へ響きわたる調べ」では、ハイドン、バルトーク、ドヴォルザークを取り上げ、バルトークのコンチェルトでは「医師免許を持つバイオリニスト」として知られる石上真由子が登場する。
2027年はベートーベン没後200年にあたる。記念イヤーの企画として、同年2月6日、第176回定期演奏会「秀美のベートーヴェンⅠ 開幕」を開催。ピアニスト小山実稚恵との「ピアノ協奏曲第4番」に加え、「交響曲第5番『運命』」などで楽聖の“王道”をたどる。

神戸市混声合唱団の定期演奏会では、9月19日の秋の定期演奏会「濱田芳通と奏でる『モンセラートの朱い本』」が注目だ。中世の宗教音楽集として知られる「モンセラートの朱い本」を古楽アンサンブルとともに上演。作曲者不詳、14世紀の知られざる音楽を楽しめる。2027年3月13日の春の定期演奏会「アイガットリズム! アメリカンオペラの夢」では、ガーシュウィンやバーンスタインの作品を中心に、アメリカ音楽の魅力を紹介。合唱団が作曲家・ピアニストの森田花央里に委嘱した曲「ガーシュウイン・ソングブック」もお披露目される。
このほか、両団合同の定期演奏会(12月5日、ベルリオーズ「劇的物語『ファウストの劫罰』」、合唱団恒例の「合唱コンクール課題曲コンサート」(5月23日)など、多彩なプログラムを展開。神戸を拠点とする2つの音楽カンパニーの新たな挑戦を体感できそうだ。





