リユース市場の拡大を背景に、価値あるものを売却・質入れする文化が、若年層にも徐々に浸透しつつある。1955(昭和30)年に神戸市須磨区で創業した質屋「質ショップコニシ」の代表・小西尚典さんは、家業を継いでから25年にわたり、質屋業界の変化を見てきた。
小西さんによると、25年前に家業を継いだ当時は、時計や貴金属といった商材が中心だったが、現在はブランド品を持ち込む客が圧倒的に多くなったという。来店客は女性が多いものの、近年はメンズ向けブランド品を持参する男性客も増えている。
質屋業界の成り立ちについて、小西さんは「鎌倉時代から続く業種だが、もともとは小口融資、いわゆる庶民金融がベース。現在は融資というより、不要になったものを現金化する役割が強くなり、業態の中身は大きく変わってきたと感じる」と話す。
業界として特に力を注いでいるのが、商品の真贋を見極める体制づくりだ。小西さんによると、業界内には真贋を研究する会があり、新たな偽物の情報について頻繁に共有しているという。「次々と新しい偽物が出てくるため、情報交換を重ねながら、適正な取り扱いを心がけている」と語る。
かつて質屋は、裏通りなど目立たない場所に店を構えるケースが多かったが、近年は立地や店舗の見せ方にも変化が見られる。小西さんは、家業を継いだ2001(平成13)年に店舗を板宿商店街の表通りへ移転。店頭の電飾については当初、賛否両論もあったというが、「とにかく目立って、お客様が入りやすいように」と、店づくりにはこだわった。
また、質流れ品を扱う百貨店催事への出店も増えており、現在では年間約120日ほど催事に参加。こうした動きからも、質屋業界が街中の店舗にとどまらず、販路や接点を広げている様子がうかがえる。
ブランド品を巡っては、価値の捉え方にばらつきがある実情が続いている。 小西さんは「査定すると、想像以上の値段がつく場合もあれば、思ったほどではないケースもある」と語る。

※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』より





