【説明会に本人登場】日本初 国際的アーティスト、サラ・モリスの大規模個展 大阪中之島美術館

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 90年代初頭、モリスはマンハッタン・ミッドタウン地区にインスパイアされ、多層的な都市の構造を探求、作品に反映させた。高層ビル群の断片を集め、グリッド構成と鮮やかな色彩で再構築することで、都市がはらむ経済力、権力、心理的緊張を表した。「ミッドタウン ―蛍光灯の灯るシーグラム・ビルディング」(1999年)は、摩天楼の冷徹さと人間の感覚的反応を鮮烈に描出している。

「サイン絵画」シリーズ
「ミッドタウン」シリーズ

 2010年代の「サウンドグラフ」シリーズでは、映像作品制作中に録音された音声データを視覚化するかのように、幾何学的な形状がカンバス上で進行と退行を繰り返す。単なる抽象絵画ではなく、時間・情報・感覚の流れそのものを表した試みだ。代表的な作品「社会は抽象的であり、文化は具体的である [サウンドグラフ]」(2018年)は、大阪中之島美術館が収蔵している。

展示の様子。左の作品は「社会は抽象的であり、文化は具体的である [サウンドグラフ]」 2018年 大阪中之島美術館蔵

 説明会に登場したモリスは「日本でこのような展覧会を開催できてたいへん光栄に思う。『取引権限』は、私たちが日々どのような関係に携わっているかについて考えてもらうためのタイトルだ。アートもまた契約の一部で、アートには影響力としてのパワーがあり、それがアートの『取引権限』と言える」とあいさつ。鑑賞者に向けて「同じ形が人や時代によってまったく異なる意味を持つことは興味深い。アートを通じて、ご自身が大きなシステムの一部であることを感じ取り、自分よりはるかに大きなものと関わってもらいたい」と話した。会期は4月5日(日)まで。

説明会で話すサラ・モリス 2026年1月30日午後、大阪中之島美術館

◆「サラ・モリス 取引権限(Transactional Authority)」
会場 大阪中之島美術館 5階展示室(〒530-0005 大阪市北区中之島4-3-1)
会期 2026年1月31日(土)~4月5日(日)
休館日 月曜(2月23日は祝日開館、翌24日休館)
開場時間 10:00~17:00(入場は16:30まで)
観覧料(税込) 一般1800円、高大生1200円、中学生以下無料
問い合わせ 大阪市総合コールセンター 06-4301-7285(8:00~21:00 ※年中無休)

大阪中之島美術館公式HP
https://nakka-art.jp/

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