神戸市交通局が運行する神戸市バスで、利用者の減少や燃料価格の高騰を背景に厳しい経営状況が続いている。全体の7割を超える路線が赤字となる中、市は路線の見直しや割引制度の拡充を進め、利用促進と運行の効率化を図っている。
神戸市バスは現在、468両の車両で86の路線を運行しているが、およそ74パーセントの路線が赤字となっている。2024年度の営業赤字は約12億円で、100円の収入を得るために113円の費用がかかる状況だ。
利用者数は2019年の新型コロナウイルスの流行前と比べておよそ13パーセント減少。この20年間で軽油価格はおよそ44パーセント上昇しており、運行コストの増加が経営を圧迫している。
また、市バス運転士のうち50歳以上が64.6パーセントを占めており、将来的な担い手不足も課題となっている。
こうした中、神戸市は鉄道と重複する区間の整理や長距離路線の短縮など、効率的な運行に向けた見直しを進めている。
一方で、交通系ICカードを活用した利用促進策も展開している。ICカードで市バスを利用し30分以内に乗り継ぐと最大230円が割り引かれる「市バス乗継割引」のほか、三宮周辺では運賃が230円から120円となる「三宮・エリア120」を実施している。
さらに、交通系ICカード「ICOCA」の利用額に応じてポイントがたまる「神戸のバス共通乗車ポイントサービス」も導入。たまったポイントは運賃に充てることができ、神戸市バスや山陽バスに加え、3月からは神姫バスの一部路線にも対象が広がった。
神戸市交通局は、市民の足としての市バスを維持していくため、こうした利用促進策と運行の効率化の両方を進めていきたいとしている。







