国の有形文化財に 旧尼崎紡績本社事務所など3か所 柳橋水車図などの美術工芸品5件は重要文化財に

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 国の文化審議会は、26日に開催された文化財分科会で審議・議決を行い、新たに139 件の建造物を有形文化財に登録するよう、文部科学大臣に答申した。兵庫県からは3か所・20件が登録される。

 兵庫県から国の有形文化財に登録されるのは、池本家住宅(神戸市)と旧尼崎紡績本社事務所(尼崎市)、細田家住宅(多可郡多可町)の3か所、計20件。

 池本家住宅(神戸市西区)は、主屋や内蔵、長屋および旧炊事場など6件が登録される。主屋は、大正前期に建てられた、明石川上流の農村集落に位置する旧醤油醸造販売会社の建物で、2階建の入母屋造で桟瓦葺、外壁は黒漆喰塗。座敷は広大な庭園に面していて優れた眺望を確保しており、格式を感じさせる空間となっている。

池本家住宅(写真提供:神戸市)
池本家住宅(写真提供:神戸市)

 旧尼崎紡績本社事務所(尼崎市東本町)は、明治33年(1900)に建てられた。煉瓦造り2階建(一部平屋建)、寄棟造・桟瓦葺で、南面には玄関ポーチがある。各階には中廊下が通り、鉄板張天井の貴賓室がある。昭和20年(1945)の空襲で、外壁や内装が一部損傷したものの戦災は免れ、昭和34年(1959)に日紡記念館(のちにユニチカ記念館)として生まれ変わった。現存する尼崎市内最古の洋風建築物だ。

旧尼崎紡績本社事務所(写真提供:尼崎市教育委員会)
旧尼崎紡績本社事務所 (写真提供:尼崎市教育委員会)

 そして、細田家住宅(多可郡多可町)は、主屋や座敷棟、新蔵や北門など13件が登録される。江戸後期から昭和の中期にかけて建てられた。杉原川右岸の集落の中心部に位置する庄屋を務めた旧家の主屋は、敷地の中央に建つ。正面の棟上には切妻破風を見せており、地域景観の核をなしている。

細田家住宅 (写真提供:多可町教育委員会)

 また、兵庫県内の美術工芸品5件が、同日開かれた国の文化審議会文化財分科会の審議・議決を経て、重要文化財に指定されることが決まった。指定されるのは、柳橋水車図(長谷川等伯筆)・香雪美術館(神戸市東灘区)、木造如意輪観音坐像(康俊作 / )像底に観応二年十一月、東寺大仏師、法眼康俊作等の朱署名がある・如意輪寺(姫路市)、木造性空坐像・円教寺(姫路市)、線刻阿弥陀浄土図鏡像・七寶寺(神崎郡神河町)、横帯文銅鐸(舌共)袈裟襷文銅鐸(舌共)兵庫県南あわじ市松帆地区出土・南あわじ市

柳橋水車図(長谷川等伯筆) (画像提供:香雪美術館)
柳橋水車図(長谷川等伯筆) (画像提供:香雪美術館)
柳橋水車図(長谷川等伯筆) (画像提供:香雪美術館)
柳橋水車図(長谷川等伯筆) (画像提供:香雪美術館)
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