障がいのある子どもから大人までを支える福祉の現場では、利用者の成長を長い時間をかけて見守る支援が続けられている。
神戸市垂水区では、児童発達支援や訪問介護などを通じ、利用者のライフステージに応じた支援に取り組む団体がある。現場での取り組みや福祉の仕事の魅力について、担当者に話を聞いた。
この団体「NPO法人オープンエア」では、未就学児が通う児童発達支援から、小学生から高校生までを対象とした放課後等デイサービス、18歳以上の人を支援する生活介護、利用者の自宅を訪問する訪問介護まで、幅広く事業を展開している。2005年に設立され、20年以上にわたり地域で福祉サービスを提供してきた。事業所の近くには、18歳以上の障がいのある人を対象とした生活介護事業所も設け、生活支援を行っている。
事務局の國分拓磨さんは約10年前、児童発達支援事業所で保育士として働き始めた。保育士の専門学校に通っていた当時は、保育園や児童養護施設への就職を考えていたという。その後、障がいのある子どもの支援に関心を持ち、この分野で働くことを決めた。
現場では3年半ほど保育士として勤務し、その後、事務局へ異動。現在は、現場の職員が安心して支援に取り組める環境づくりや、法人運営に関わっている。
福祉の仕事について國分さんは、「答えが一つではないこと」が特徴だと話す。障がいのある人への支援には決まった正解がないことも多く、チームで話し合いながら最適な関わり方を探っていく必要があるという。
「さまざまな関わり方や方法を試しながら支援していく中で、利用者が少しずつできることを増やしていく姿を見ると、本当にうれしい」と國分さん。放課後等デイサービスでは、小学校から高校まで長く通う利用者も多く、10年以上関わるケースもある。卒業の際には、職員が我が子のように成長を喜び、感動することもあると目を細める。
福祉の現場では人手不足が課題となっている。國分さんが関わる職場でも、正職員が約20人、パート職員が約30人と、およそ50人の体制で支援を行っているが、人材はまだまだ必要なのが現実だ。「経験の有無に関わらず、福祉や支援に関心のある人に関わってほしい」と國分さんは話す。
今後の目標として國分さんが挙げるのは、地域に信頼される存在であり続けることだ。最近は、地域の一員として働く職員の存在についても考えることが多くなったと語る。
「職員の多くは職場の近くに住み、仕事が終われば地域で生活する住民でもあります。利用者さんだけでなく、職員にとっても『ここなら安心して働ける』と思える法人でありたいと思っています」(國分さん)
※ラジオ関西『三上公也の朝は恋人』より





