SV女子1年目で奮闘 ヴィクトリーナ姫路の“オールドルーキー” チャンピオンシップでの活躍に期待

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 バレーボールのヴィクトリーナ姫路は、2025-26 SVリーグ女子レギュラーシーズンを28勝16敗として14チーム中5位で終え、2季連続となるチャンピオンシップ進出を果たした。チームの戦いを支えた一人が、今季から加入し、初めてトップカテゴリーに挑んだ“オールドルーキー”、セッターの大島杏花選手だ。

 東京女子体育大学を経て、2020年から2025年6月まで倉敷アブレイズでプレー。昨夏に姫路へ加入し、27歳でSVリーグに初挑戦した。

 姫路では主軸の一人、櫻井美樹選手とともに、チームの要となるセッターを担い、レギュラーシーズンは42試合でメンバー入りして15試合に先発出場。出場セット数は96を数えた。身長175センチの高さを生かしたアグレッシブなトスワークに加え、意表を突くツーアタック、ブロックでもチームに貢献した。

大島杏花選手(写真:ラジオ関西)

 特に存在感を示したのは終盤戦だ。櫻井選手が戦列を離れた第20節・NECレッドロケッツ川崎戦(3月21日)から最終戦まで、6試合連続でスタメン出場。このうち5試合でフル出場を果たした。

 今年2月に28歳となった大島選手。常に胸に抱いているのは、「このSVリーグという舞台でプレーできていることへの感謝」だ。一方で、シーズン序盤は「自分のプレーがこれでいいのかと、ずっと迷いながらやっていた」と、不安や戸惑いもあったという。

 それでも試合と練習を重ねる中で、「今は『この場面ではこうしよう』という組み立てが、少しずつ自分の中でできてきた」と語り、確かな手応えをにじませる。

 ポイントを決めた際、コートをはみ出すほど全身で喜びを表現するのも大島選手の持ち味だ。「この舞台で自分が1点を取れるのは本当に奇跡的なこと。その1点をかみしめたら、自然とああなりました(笑)」と笑顔を見せる。

大島杏花選手(写真:ラジオ関西)

 チーム内での信頼も厚い。「ソラ」のコートネームで親しまれる大島選手について、チームメイトの1人、ミラ・トドロヴァ選手は、「セッターというのは、試合の流れの中で、どの選手を使って攻撃するかを判断する重要なポジション。これまでのソラさんの経験を踏まえると、今は本当にいい仕事をしている」と称える。

 初のチャンピオンシップを前に、大島選手が胸に刻むのは2つの言葉だ。

「チームでよく言っているのは『勝つか、学ぶか』。チャンピオンシップは負けられない戦いですが、その中でもこれまでの学びをどう勝利につなげるかが大事になると思っています」

 さらにもう一つが、アヴィタル・セリンジャー監督の言葉だ。「『自信は自分から生まれるものではなく、互いに与え合うもの』。その言葉に救われてきましたし、これからもチームとして大切にしていきたいです」。

 チームは持ち味の「ブロック・アンド・ディフェンス」と、互いを補い合う結束力を武器に、終盤にかけてまとまりを強めてきた。「誰が出ても、誰が決めても喜び合えるのが自分たちの強み。そこを見てほしい」と力を込める。

 終盤戦ではプレッシャーの大きさも実感し、「楽しいだけではない(苦笑)」と率直な思いものぞかせた。それでも、積み重ねてきた経験と自信を胸に、大舞台へ臨む。

 シーズンの集大成となるチャンピオンシップ。遅咲きのセッターが見せるプレーにも注目だ。

チームメイトと喜び合う大島杏花選手(右) (写真:ラジオ関西)
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