兵庫・三木市のスポーツ店が生んだ「魔法の靴」 地方企業が挑む逆転の経営戦略 【PR】

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 地方発の中小企業による独自の商品開発やブランド戦略が注目を集める中、兵庫県三木市のスポーツ用品店「株式会社コーベヤ」の存在感が高まっています。同社は、地域密着型の取り組みとヒット商品の開発を背景に、全国規模での販路拡大を進めています。

(左から)株式会社コーベヤ 代表取締役・稲田豊大氏、同社スタッフ

 近年、特に話題となったのが、スポーツ用品大手ミズノと共同開発したウォーキングシューズです。一般的な靴にある足の甲部分の「シュータン」をなくし、本体と一体化した構造を採用することで、高いフィット感を実現しています。利用者からは、履き心地の良さが評価されています。

 同商品は、高市早苗氏が選挙活動で着用していたことなどから注目を集め、一部カラーが品薄となるなど反響が広がりました。SNS上でも話題となり、販路拡大の後押しにもつながっています。

 こうした反響について、代表取締役の稲田豊大氏は「思わず仏壇に手を合わせました。『本当にありがとう』と伝えました」と振り返り、商品開発の原点となった家族への思いを語ります。

 コーベヤの取り組みの出発点は「家族の悩み」にありました。稲田氏の祖母が肩こりに悩んでいたことから、先代社長がコート用の発熱素材に着目し、「これで下着を作れば、厚着を減らせて肩こりが楽になるんじゃないか」と着想を得たといいます。これが、ミズノとの共同開発につながるきっかけとなりました。

 さらに販路拡大の転機となったのは、母親の観察力でした。地元の生協での買い物中、「若者から高齢者まで幅広い世代が利用している」と気づき、出店を提案します。当初は慎重だった先代社長も販売に踏み切ると、商品は好調に売れ、生協のチラシを通じて全国へと広がっていきました。

 近年は地域との接点強化にも取り組んでいます。2024年3月には三木市内に複合施設「kikiki PARK」を開設しました。野球用品店にカフェを併設し、子どもが体を動かせる場と、保護者が滞在できる空間を組み合わせた施設です。5年前に父の急逝を受けて事業を引き継いだ稲田氏は、当初、事業の多角化に戸惑いを感じていたといいます。しかし原点を見つめ直す中で、子どもたちが公園や部活動でスポーツに触れる機会が減少している現状に課題を見いだしました。

「野球用品店の横にコーヒーショップを併設したのは、息子とお父さんが道具を選んでいる間、携帯を見ながら暇そうに待っているお母さんたちにも楽しんでほしかったから。スポーツが日常に溶け込む場所を作りたかったんです」と話します。

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 地方企業が独自の視点で商品開発と地域貢献を両立させる同社の取り組みは、今後の展開にも注目が集まりそうです。

※ラジオ関西『ハートフルサポーター』2026年3月16日放送回より

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