2人の共演は6回目。毎回その関係性が違うというが、「今回は井筒組ということで、どのように描いていただけるか楽しみです」と伊藤。井筒監督も「もういいバディ感になってるよ」と太鼓判を押した。

黒川氏は、「国境」が映画化できるとは全く考えていなかったという。「北朝鮮の兵士やスパイが日本にいて暗躍するというような小説は割とあるんですけど、コンビが北朝鮮に潜入して暴れるという発想はなかったと思う。政治的な背景も難しいところがあるし。疫病神シリーズはいくつかドラマや映画になったこともあるが、国境だけは無理だと。予算的にも相当しんどいと思っていた」と振り返る。淡路島での撮影に足を運んだといい、「井筒さんの情熱がすごい。演技指導もされるしシーンごとに粘りがある。この監督はこんなに一生懸命映画を作る人なんやと。当たり前ですけど。井筒さんの熱量はどこのロケ現場より熱いものがあります」とした。そして「この映画が完成して、自分の目で見られることを楽しみにしている」とした。

企画・制作の紀伊氏は「大手の映画会社はやらない企画だと思う。そんな企画をやりたいという思いが強くあった。奥歯にものが挟まって生きるのはつまらない、はっきりやりたいことやればいいじゃんと思っているので実現できてうれしい」と話す。

井筒監督にとっては8年ぶりの新作となる。「黒川さんの原作は、60年代の(大映映画)悪名シリーズがモチーフになっているようで、原作を読んだとき、そのころの勝新太郎と田宮二郎の掛け合いを思い出した。それに追いつくようなものを日本映画でやってもいいのではないかと思っていた」とした。そして今までになかった話だとした上で、「やったことないから面白いな、と。それに大阪が舞台。今の若い人って生きづらいと思っている人多いじゃないですか。2人が自分に対する決着をつけようと動き回る話。気楽に見てほしいです」とした。
伊藤は「考え方も育ちも違う2人が、目的の達成のためにバディを組んで国境まで越えていく。そこにこの作品の面白さがあるし、そこに井筒監督のエッセンスが加わる。こんなにも早く出来上がりを見たいと思う作品はこれまでになかった」。染谷も「笑えるしハラハラするし。テンポも軽快。娯楽映画なのに、説教くさくなく社会的縮図が描かれていて、自分も大好きな映画だと素直に思えるほどの作品です。早く完成が見たい」と、撮影中にも関わらず、すでに完成を心待ちにしている。






