2027年春に就職を希望する学生を対象とした兵庫県就職希望調査で、兵庫県にゆかりのある学生のうち6割以上が県内企業への就職を選択肢に入れていることがわかった。
この調査は、一般財団法人ひょうご経済研究所が、2027年春に就職を希望している大学生を中心に2026年1月から2月にかけ、インターネットで行い、510人から回答を得た。回答した学生のうち兵庫県内の学校に通う学生が65%、また県内に住む学生は72.6%だった。また実家(親元)から通学する学生は335人と68%を占めた。
就職活動について尋ねたところ、「兵庫県内の企業のみ」と答えたのは9.4%だったが、「兵庫県内企業と関西圏企業の併願」が43.5%、「兵庫県内企業と首都圏企業の併願」は11.0%で、合わせると63.9%となり、学生の6割以上が兵庫県内の企業を選択肢に入れていることがわかった。

その理由について、「兵庫県内企業のみ」と答えた学生は、「生まれ育った兵庫県で就職し、住み続けたい」など、地元愛にあふれる回答が寄せられた。また、「関西圏との併願」と答えた学生では、「家から近く兵庫県も含めて関西圏にはいい企業が多い」「地方出身だが、兵庫県の大学に進学し、関西・兵庫県の魅力を感じた」などの声があり、「首都圏企業との併願」とした学生からも、「将来は地元志向だが、首都圏の企業・仕事は選択肢が広い」という回答が寄せられ、同研究所は「いずれも地元に対して愛着が感じられる」と分析した。
また調査では、就職したい企業についても尋ねた。東京証券取引所に上場する3800社と兵庫県内の年商10億円以上の企業4200社、計約8000社から1位から10位までを選んでもらった(5位までは必須選択)。同研究所では、これらをポイント化し、兵庫県内の企業に限定して「兵庫県就職希望ランキング2027」を決定した。
上位10社には県内の代表的な企業の名前が並んだ。また兵庫県を代表するブランド力を持つアパレル・洋菓子メーカーや食品関連企業、地域経済を支えるインフラ事業者、そして新しいビジネスモデルや非上場にも関わらず積極的に採用活動を行う企業がランクインした。

一方で、学生が選択したすべての企業のうち、兵庫県内の企業の割合は22.6%にとどまった。兵庫県では20歳から24歳の大幅な転出超過が続いている。その背景には県内就職率が30%程度で県外への流出が多いことがある。同研究所では、県内には優れた企業が多く存在しているのに学生やその親に伝わっていないのではないかと分析する。同研究所の楡井義丈専務理事は、「近年は学生でもエントリーをするとスカウトが来るようなシステムがあるが、それにはコストがかかる。コストをかけても採用につながらないこともある。人材不足が叫ばれる中、このような調査結果を公表することで、(企業が)どのように取り組んでいけばいいのか、考える機会にしてもらいたい。(県内)企業を応援していきたい」と話した。





