夏の高校野球兵庫大会 香寺、16強届かずも粘り強さ披露 夏3勝で「勝ちのよさ味わえた」

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 第108回全国高校野球選手権兵庫大会は16日、4回戦の8試合が行われ、高砂市野球場の第1試合に登場した香寺は、三田松聖に1-2と惜敗し、ベスト16入りはならず。それでも、春の県大会準優勝の高砂を破って4回戦まで勝ち上がってきたチームは、最後まで粘り強い戦いを見せ、今大会での存在感を示した。

試合後、応援団に挨拶を行う、香寺の選手たち(写真:ラジオ関西)

「普段から丁寧に、毎日練習していたバントが前半うまくいかなかった。ここを大事にしようというところをやり切れなかった」というのは、香寺の田靡(たなびき)泰裕監督。2回、3回、4回と出塁しながら、送りバントを決めきれず、チャンスをいかせなかったことが、後々の展開に響いた。

 一方、守備では、エース・佐野隼太投手(3年)の投球が光った。三田松聖の選手が「みんな遅い球を打たされていた」というように、緩急織り交ぜたテンポのよい投球で凡打の山を築き、被安打6、83球で8回を完投した。また、タイムリーヒットを打たれた場面でも、中継プレーで相手の3点目を阻止するなど、バックの好守にも助けられた。「いつも以上に守ってくれた。『それ、取ってくれるんや!』みたいなのが多かったので、投げる側としてもめっちゃうれしかった。『守備、これで信じられるな』と思いながら投げていた」。

 7回表、反撃の1点は、8番打者・DHとして入った佐野投手のスクイズで決めたもの。このイニングは選手一人ひとりに伝令を送るなど、コミュニケーションをとったうえで試合を展開。主将の辻井奏颯選手(3年)は「取るならここしかないという思いがあった。自分も(打者や走者に)聞きに行ったが、選手たちの思いを確認した上で、自分が一番自信ある方法で点を取れた」と明かす。

打者に伝令として話を伝える主将の辻井奏颯選手(背中・8番)(写真:ラジオ関西)

 ベスト16まであと一歩というところでの敗戦。悔しさもにじませつつ、「1つ言えるのは、全員誰もが、最後の一球まであきらめていなかったこと」と辻井主将。

 今夏の選手権を振り返って、「最初は、1回戦に勝っても、次に高砂と当たるということで、強いところと当たって勝てるか厳しい状況だったが、初戦から今日の試合まで、誰も予想してなかった、そんな試合ができて、すごいうれしい気持ち」と胸を張る。

 佐野投手も「高砂に勝ったことで、自信も湧いてきて、『いけるぞ』という気持ちが出てきた。最後の最後にベスト32まで行けて、今までこんなにも勝ったことがなかったので、勝ちの良さを味わえてよかった」と語った。

 田靡監督は「選手たちには申し訳ないが、こんなにも粘れるチームだとは思っていなかった」と率直な心境を吐露。「練習試合でも崩れると結構弱かった。でも、この大会ではずっとしんどい試合が続いた中でも、自分たちが劣勢でも、『ここから後半なんとかできる!』というのを自分たちで言い続けてやってくれた。そして、実際にそれを成し遂げていた。選手のこの3年間の集大成というか、そういうものが見られたかなと思う」と、部員18人で臨んだチームの成長を称えた。

 また、田靡監督は日ごろからの同校職員や生徒、地域の人々のバックアップにも感謝を述べたうえで、「応援の力がめちゃめちゃすごい力になると感じた大会だった。応援してもらえるチームにできたのは、選手の普段の取り組みや生活があるから。改めて生徒が一生懸命普段から頑張ってるんやなというのを確認させてもらった」と述べていた。

 新チームはこの日もヒットを打つなど活躍したキャッチャーの岩澤勇気選手や、レギュラーのセカンドであり3回戦では完投した牛尾颯真選手ら2年生を軸に、11人での再出発となる。

「3回も勝つことができ、ベスト32まできて、3回も校歌を歌うことができた。この景色を自分らは後輩たちに残せたと思うので、あとは『頑張って超えてくれ!』という思い」(辻井主将)、「昨年は9年ぶりに初戦で1勝できて、今年はベスト32に行けたので、来年は僕たちが行けなかったベスト16を目指して頑張ってもらいたい」(佐野投手)と、先輩たちは後輩にエールを送っていた。

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