第108回全国高校野球選手権兵庫大会は20日、5回戦が行われ、高砂市野球場の第1試合では明石商が、春の近畿王者・報徳学園を8-0と圧倒。7回コールドで勝利をおさめ、2年ぶりにベスト8へ駒を進めた。

この一戦では明石商のそつのない野球がさえわたった。1回表2アウトから、相手のエラーで出塁した3番打者、主将の市村徹平選手(3年)が、盗塁で2塁に進むと、4番打者・大塚弥選手(2年)がしぶとくライト前へ。このヒットで市村選手がホームに帰り、先制点を奪取。「ウチが勝てるとなれば、先取点をとること。あの1点が大きかった」と、狭間善徳監督も振り返る。
3回表の大量得点も、きっかけは相手のエラーから。バントできっちり送り、2アウトから大塚選手のレフト前ヒットで、俊足の1番打者・米田大希選手(2年)がホームイン。その後の打者は報徳学園の先発・江藤達成投手(3年)の投げるボールをよく見極め、三者連続フルカウントから四球を選び、好投手をマウンドから引きずり下ろした。さらに、代わった報徳学園2番手・谷口哲聖投手(2年)の出鼻をくじき、2本のタイムリーヒットなどで得点を重ねた。この回は打者11人の猛攻で一気に6得点を記録。5回表にも1点を加えたことで、早々に試合を制する形になった。

投げては、先発の仲吉泰清投手(3年)が好投。7回、被安打4、7奪三振、101球のピッチングで、報徳学園の強力打線を完封。低めのストレートと変化球を持ち味とする背番号10は、2度、相手にランナーを3塁まで進められるも気迫の投球で得点を許さなかった。
「秋も春も自分のせいで報徳に負けてしまい、そのときは自分の弱さが出てしまった部分が多くあった。今日は監督さんに言われたことをしっかり徹底して、低めに、低めに、丁寧に、相手のタイミングを外しながら、苦手なところをつけたので良かった」(仲吉投手)

「1回1回、試合が終わればミーティングを開いて、修正してきている」という狭間監督。その取り組みが、宿敵相手の勝利につながった。ただし、ここまでの大差での勝利は「まさかの展開」「たまたま、出来過ぎです」と述べ、「先にあれだけ大量得点を取れたが、逆の立場だったらあきらめるところ。そこをあきらめない姿勢は、やっぱり報徳であり、怖さを最後まで感じながら試合をやっていた」と、最後まで気の抜けない思いだったことも明かした。
「監督さんを信じて、ここまでやってきた。報徳には勝てない確率のほうが高いと、前から言われていたなか、ここで勝ち切れたのは、自分の中でもチームとしてもすごく大きい」という仲吉投手。次戦に向けては「中1日で、疲労も残ると思うが、しっかり休養をとって、一戦一戦、地に足をつけて戦いたい。春もそんなにいい結果を残せていないので、一戦一戦、明商野球をして、甲子園に行けるように頑張りたい」と、目の前の試合での勝利に集中していた。
狭間監督は「今から帰って、次戦に向けてのミーティングを今日中に仕上げて、明日(21日)はそれに対して練習して、またミーティングをして、明後日(22日)の試合に臨む。休みがない、本当にしんどい日が続くが、まあ、やるしかない」と、次への準備に精力を傾けていた。
ベスト8では、前回優勝の東洋大姫路に勝利した、同じ東播地域の加古川西と対戦する。






