第108回全国高校野球選手権兵庫大会は20日、5回戦が行われ、高砂市野球場の第2試合では三田松聖が神戸商に2-1、9回サヨナラ勝利をおさめ、2014年以来12年ぶりのベスト8進出を果たした。
三田松聖は、1点リードされて迎えた8回裏、1アウト1、3塁から内野ゴロの間に1点を奪い、同点に追い付く。9回裏はヒットと送りバント、外野フライでランナーを3塁に進めると、9番打者・玉利啓晴選手(1年)がショートへの内野安打を記録。代走に出ていた玉田希晴選手(3年)が生還し、逆転サヨナラ勝利を飾った。

「選手らが最後まで粘ってよくやってくれた」というのは、三田松聖の下村尚文監督。「本当にここまで来られるとは思っていなかった。1試合1試合を通じて本当に成長したなと感じさせられる部分が大きい。いつもなら0-1のままで負けていく状況も、あそこで同点に追いついて、ひっくり返せるというのは、やっぱり何か持ってるのかなと思う」と、奮闘を続ける選手たちを絶賛した。
殊勲打を放った玉利選手は、本来、ショートのレギュラーだった山根健志郎選手(3年)が負傷した影響で、この試合が今大会初出場。いきなり先発メンバーに抜擢された。
「最初は緊張したが、後々ほぐれて、先輩たちにも励まされた」という背番号15は、この日、2安打を記録。9回裏、この日2度目のチャンスで回ってきた打席の際には、伝令に出てきた中学時代からの先輩、楢崎直太郎主将から「おまえはできる! 今までの努力で、気持ちを持って行って楽しめ」という言葉を受けて発奮。バットを振りぬき、強いゴロを放つと、全力疾走で1塁にヘッドスライディングで飛び込んだ。セーフと判定され、サヨナラ勝ちが決まった瞬間は喜びが爆発。「もう、泣きました!」。ラッキーボーイがチームに勝利を呼び込んだ。

楢崎主将は、「春の大会で須磨学園に負けてから、『ビハインドの試合をもぎ取らないと夏は勝てないぞ』とミーティングをしてきた。夏の大会までの練習試合で、ビハインドの試合をどう取るかを、一つのテーマとしてやってきた。それがしっかりできた」とコメント。勝因については、「連戦になってきて体も疲れてきている中で、しっかり全員で声をかけ合って、守りきれているところ」と語った。

次の相手は、秋の神宮大会準優勝の強豪、神戸国際大附。三田松聖が2014年、夏の決勝に進んだときの相手だ。そのときは1-11と敗れ、甲子園にあと一歩のところで手が届かなかったが、当時のリベンジを後輩たちが誓っている。
組み合わせ抽選で相手が決まったときにはチーム全体が「『おお、ええやんけ!』と盛り上がった。全員が『やってやるぞ』と、勝つ気でいる」と明かした楢崎主将は「夏は絶対何があるかわからない。ゲームセットまであきらめず、しっかり自分たちの野球を貫いてやるだけ。全員でもう1回気を引き締めて頑張りたい」と意気込みを語った。





