第108回全国高校野球選手権兵庫大会は26日、ほっともっとフィールド神戸で決勝戦が行われる。2024年以来、2年ぶりにファイナルへ駒を進めたのが、明石商だ。
24日の準決勝第2試合では、秋の神宮大会準優勝、春のセンバツに出場した神戸国際大附と壮絶な戦いを展開。延長10回タイブレークの末、6-5で勝利をおさめた。

先手を許し、9回を迎えるまで2-4と劣勢。9回表の先頭、4番打者・大塚弥選手(2年)が打ち取られ、いよいよ追い込まれていた。
しかし、チームはあきらめなかった。相手のエラーでチャンスを切り開くと、狭間善徳監督は代走、代打を立て続けに起用。この交代策が当たり、2アウト2、3塁から、代打の高野勝斗選手(2年)がライト前タイムリーヒット。これで2者が生還し、土壇場で同点に追い付き、神戸国際大附のエース左腕、秋田依吹投手(3年)をマウンドから引きずり下ろした。

これで完全にスタジアムの雰囲気は明石商に。延長10回表、タイブレークでランナー1、2塁からのスタートで、2番打者・岸川孔史選手(3年)が送りバントを決めると、相手投手のエラーで2塁ランナーがホームに帰り、勝ち越しに成功。なおも、続く3番打者・主将の市村徹平選手(3年)がスクイズを決め、この1点が最後にきいた。
2年生エースの仲吉泰清投手は、神戸国際大附の強力打線の前に粘りのピッチング。4失点こそしたものの、終盤は要所で三振を奪い、10回裏の1アウト満塁のピンチも、立て続けに内野フライで打ち取り、160球で完投した。


この一戦について、「勝つなら、うちがミスしなくて、相手がミスしてくれて、辛抱強く、最少失点でいったらどうにかなるかもしれないというところだった。うちは挑戦者なので」と、狭間監督。
報徳学園に続き、優勝候補に勝ち、決勝まで進めたことについて、「積んで、積んできたことを、出してこれたところが、ここまで来れた(要因)。これは卒業してから力になるのかなと思う。能力がなくても、自分の役割なり、チームのために戦うことで、不可能が可能に変わるというのを、身を持って知ったのかなと。当然ここまで来たら、やっぱり甲子園に行きたい思いは強くなるが、それ以上にそういうことがわかってくれた方が、僕は一番うれしい」と、思いを語った。
また、決勝に向けては、「うちの野球をやり続けるしかない。当然、最善を尽くします」と意気込みを述べた。

起死回生のタイムリーヒットを放った高野選手は、同点打の場面について、「生きてきた中で一番うれしかったし、今までやってきたことが報われたかなという感じ」とコメント。今年の明石商について、「泥臭く、一人ひとり、とびぬけた実力や技術というのはなくても、まとまると、どこにも負けない強いチーム」と話し、「決勝という大きな舞台で明商がやれるんで、みんなで強い気持ちで臨みたい。いつ出ても打てるよう、強い気持ちでいたい」と抱負を語った。
決勝打となるスクイズを決めた市村主将は、「相手は確実に僕らより上なので、今までやってきたように、明商野球で必死に食らいつくしかないという気持ちでやっていた。あの場面は、主将の意地しかなかった。みんながここまでやってつないでくれたんで、あとは主将の俺がやるだけかなと思っていた」と振り返り、決勝に向けては「気持ちで負けないようにやります」と意気込みを述べた。
2019年以来の甲子園出場を目指し、明石商がいよいよ、決勝の舞台に立つ。相手は社。2023年の決勝で負けている相手に、今度こそ勝利を期すべく、報徳学園、神戸国際大附にも勝ち切ることができた「明商野球」で、この一戦に挑む。
【明石商、ここまでの戦績】
7/12 2回戦 10-0(6回コールド) 淡路三原
7/15 3回戦 6-1 明石清水
7/18 4回戦 6-4 川西緑台
7/20 5回戦 8-0(7回コールド) 報徳学園
7/22 準々決勝 9-3 加古川西
7/24 準決勝 6-5(延長10回タイブレーク) 神戸国際大附






