神戸市が同市営地下鉄海岸線で進めてきたアートプロジェクト「KOBE SUBWAY MUSEUM」で、各駅へのアート作品配置がこのほど完了、全駅の展示スペースを使った企画展「どうぶつえん展 @ KOBE SUBWAY MUSEUM」が開かれている。会期中は、オリジナルグッズがもらえるスタンプラリーを実施。酷暑の夏休み、涼しい地下鉄を利用した新たなアートの楽しみ方として注目されている。

神戸市は近年、「市民が日常の中で音楽やアートに触れられるまち」を掲げ、芸術文化を身近に感じられる環境づくりを展開してきた。市が公認する会場で大道芸や音楽演奏を行う「KOBEまちなかパフォーマンス」、市内34カ所に設置されたストリートピアノ、六甲山を舞台にした現代アートの祭典「神戸六甲ミーツ・アート」など、アーティストの活動の場を広げる取り組みを行ってきた。
「KOBE SUBWAY MUSEUM」は、地下鉄海岸線の駅そのものを美術館に見立てた試みで、昨年夏からスタート。日常的に利用する駅で気軽に芸術と出会える環境を整えるとともに、若手アーティストに作品発表や販売の機会を提供し、創作活動を後押しする目的で取り組んできた。これまで同線の三宮・花時計前、旧居留地・大丸前、ハーバーランド、中央市場前、新長田の5駅で、神戸ゆかりの若手アーティストらの作品を2~3カ月ごとに入れ替えて公開。市には「身近な場所でアートに触れられるのがうれしい」といった好評の声が寄せられており、これまでの中では「ねこ展」が人気だったという。

7月下旬から新たにみなと元町、和田岬、御崎公園、苅藻、駒ヶ林の5駅でも作品を展示。海岸線全10駅がアート空間となった。企画展では、神戸にゆかりのある10組の若手アーティストが「どうぶつ・いきもの」をテーマに制作した作品を各駅で披露。それぞれの作者は、三宮・花時計前駅/松本真之さん、旧居留地・大丸前駅/木下晃希さん、みなと元町駅/マキコムズ(ユニット名)、ハーバーランド駅/竹内みかさん、中央市場前駅/OYAMANEKOさん、和田岬駅/久保田沙耶さん、御崎公園駅/Coba.さん、苅藻駅/波賀野文子さん、駒ヶ林駅/東樹生さん、新長田駅/南部楓さん。絵画や版画、日本画、立体作品など、多彩な表現がそれぞれの駅空間を彩る。
会期中は「海岸線でどうぶつ発見!10駅スタンプラリー」も同時開催。各駅に設置されたオリジナルスタンプを集めると、5駅達成でオリジナルステッカー、10駅達成で参加アーティストによるグッズがプレゼントされる。さらに各駅に設置されたキーワードを集めると、別のアーティストグッズももらえる。

一方、気に入った作品があれば入手も可能だ。駅に設置された二次元コードから、日本最大級のアート専門ECサイト「Art Scenes」にアクセス、購入できる。売り上げはアーティストへ還元され、創作活動の継続を支える一助となる。





