歌声がつなぐ「人々」「地域」 地元合唱団のハートフルな取り組みとは 【兵庫・姫路】

LINEで送る

この記事の写真を見る(3枚)

 誰しも一度は心を動かされたことがあるであろう「音楽」。兵庫県姫路市では、歌声を高齢者施設や地域イベントなど、身近な場所へ届ける活動が広がっています。混声合唱団「あんさんぶるべっちょない」の代表・宮下直也さんとメンバーの水本雅子さんに話を聞きました。

☆☆☆☆

 同グループは2024年11月に姫路で結成され、兵庫県内外の合唱イベントへの出演に加え高齢者施設でのボランティア演奏にも取り組んでいます。指揮者やピアノ伴奏を置かないアカペラ(歌声だけでハーモニーをつくり上げるスタイル)で、「播州にある多くの合唱団とは違う、独自の活動をしたい」という思いで活動しています。

左から パーソナリティの清元秀泰姫路市長 あんさんぶるべっちょないメンバーの水本雅子さん 同じく代表の宮下直也さん ナビゲーターの洲崎春花
(左から)パーソナリティーの清元秀泰姫路市長 あんさんぶるべっちょないメンバーの水本雅子さん 同じく代表の宮下直也さん ナビゲーターの洲崎春花

 高齢者施設での演奏では「また来てね」と利用者から声を掛けられたり、涙を流して喜んでくれたりする姿も。「歌い手冥利に尽きる瞬間です」と宮下さんは語ります。これについては水本さんも「忘れられない経験だった」とのこと。演奏前には、利用者の中には大きな声を出したり歩き回ったりする人もいると聞いていましたが、約30分の演奏中、多くの人が静かに耳を傾け、笑顔を向けてくれたといいます。

「皆さんに近づきたいという気持ちで歌っています。こちらが元気を届けるつもりで行くのですが、終わる頃には私たちの方が温かい気持ちをいただいています」と水本さん。歌うことで、人との距離が縮まる……そんな実感が活動を続ける原動力になっているそうです。

合唱団メンバー(提供:あんさんぶるべっちょない
合唱団メンバー(提供:あんさんぶるべっちょない)

 水本さんが合唱を始めたきっかけは和太鼓でした。和太鼓グループのドキュメンタリー番組を見て、一人の女性が民謡を歌う姿に感動。歌の持つ力に魅了されたといいます。「歌には歌詞があります。普段は照れくさくて言えないような言葉も、歌なら素直に届けられる。それが歌の魅力だと思います」と述べました。一方、宮下さんは「体一つあれば始められる楽器。異なる声同士が重なり、一つの響きになる瞬間に感動する」と歌についての醍醐味に触れました。

 近年は地域コミュニティーの希薄化や高齢化が進む中、人と人が直接向き合う機会の大切さが改めて見直されています。合唱は、聴く人だけでなく歌う者同士、そして地域とのつながりを育む活動の一つといえそうです。

(取材・文=洲崎春花)

姫路城観桜会での歌唱の様子 提供:あんさんぶるべっちょない
イベントでの歌唱(提供:あんさんぶるべっちょない)

※ラジオ関西「ヒメトピ558」2026年7月31日、8月7日放送分より

LINEで送る

関連記事