小林製薬(本社・大阪市中央区)は7月6日、2026年6月中間連結決算を発表した。売上高は前年同期比2.5%増の707億円、純利益が64.1%減の11億円だった。 2024年3月に発覚した紅麹(べにこうじ)サプリメントの健康被害問題で停止した広告を昨年(2025年)7月から本格的に再開したことにより、40億円の経費がかさんだ。

さらに新研究開発拠点「彩都ものづくりラボ」への事業所統合費用を特別損失として7億円を計上したことなどが影響した。この拠点は、健康被害問題をめぐる品質管理体制の再構築を進めるための施設。
中東情勢悪化で原材料の価格高騰や調達遅れといった影響が出ている。大阪市内で記者会見した豊田賀一 (とよだ・のりかず) 社長は「4~6月期は非常に苦戦した。原材料の確保が不透明だったため、発売を見送った新製品もあったが、下期は改善の兆しが出ている」と述べた。
国内で「へモリンド(いぼ痔用薬)」「ダスモック(清肺湯)」など季節品を除いたヘルスケア製品が伸びたほか、中国で「熱さまシート」や「アンメルツ」の出荷が順調に推移し、東南アジアでも在庫調整が落ち着いた。一方、アメリカでは製造委託先の生産遅延が続き減収となっている。


小林製薬は、健康被害問題公表から2年あまり経った現在も、医療費の支払いなど被害者への補償に追われている。問題を公表した3月22日を「品質・安全の日」と定め 、健康被害問題をめぐっては、補償対象窓口への問い合わせが1350人。このうち補償対象になったのは、7月末までに520人で、このうち約7割にあたる380人に慰謝料や医療費の支払いが完了したという。
健康被害問題の対応が後手になった要因とされた“創業家依存体質 ” からの脱却を進める中、 2度の社長交代を経て、経営陣も大きく刷新された。 こうした中、“物言う株主”として知られる香港系投資ファンド「オアシス・マネジメント」は、経営改革が不十分だと訴え、小林製薬との対決姿勢を見せている。
2025年3月に就任した豊田社長は、問題公表当時、執行役員だった。「『スピード開発で世の中にないユニークな商品を出す』という従来の強みと、『品質と安全を第一とするモノづくりに原点回帰する』という理念で信頼を再構築したい」と強調する。そして、「健康被害問題については、最後の一人までしっかり誠実に補償させていただく」と話した。




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