「『知らない』ということが不安や偏見を生むし、『知る』ことが共に生きていく共生社会の第一歩になる、ということを身をもって感じています」
あゆみさんの思いを真っすぐに伝えたスピーチには、「勇気ある行動に感動しました」「すべての障がいに対して、このような機会が設けられることが理想ですよね。そういった風潮が世の中に浸透することを願います」「楽しい小学校生活になることを祈っています」といった温かいコメントが多数寄せられています。
入学式前日まで不安でいっぱいだった… あゆみさんに話を聞いた
ーー小学校の支援級への進学が決定した後、入学式を迎えるまでの心境の変化や準備したことについて教えてください。
「正直、判定が決まったときから入学式前日まで、心境はほとんど変わらず、信じられない気持ちと、大丈夫かという不安でいっぱいでした。
けれど入学式の前日、学校で式の予行練習をしていただき、実際になっちゃんが教室に入り、お名前の書いてある席に座ったとき、本当に入学するんだという実感がすごくわいてきました。
今まで仲良くしてくれた大好きなお友達、同じ地域の子どもたち、そして同じ幼稚園に通うことができなかったお兄ちゃんと、同じ学校に通えるんだと思ったら、涙をこらえるのに必死でした。
このとき初めて『支援級』に行けることを現実として受け止められ、そして本当に有り難く、幸せに感じました。
きっとここが、娘が進むべき道で、娘なら大丈夫だと思うことができました」
ーー実際に入学式で話をしてみて、いかがでしたか?
「一番に思ったことは、『温かい世界だな』ということでした。話している時は、まっすぐに目を見て聞いてくださる方や、涙を流してくれる方もいて、自分が想像していたよりもずっとずっと優しい空間でした。
そして入学式後も、何人かの保護者の方から話しかけていただいたり、『出産のときのことも思い出して泣けちゃいました』とご自身のお話をしてくださる方がいたり…。娘が少しでも過ごしやすくなるように、と話したつもりが、私に対してまで優しい言葉をたくさんたくさんいただいて、娘をきっかけにまた温かい世界を知ることができました」
“これから先も、入学式での経験が背中を押してくれる”
ーーInstagramにも多くのコメントが寄せられましたね。
「はい。Instagramでスピーチ全文を載せたところ、数多くのコメントをいただきました。一つひとつ読ませていただいて、温かく優しい言葉に、今回の行動をまるごと肯定していただいた気持ちです。
ダウン症のお子さんをもつ先輩ママさんが言ってくれた、『伝えることはエネルギーがいるし、頑張らなきゃいけない場面もあるよ。でもね、それが全部なっちゃんに返ってくるからね』という、お守りにしている言葉があります。
実際に保護者の方々へ話してみたら、なっちゃんだけでなく私自身にも返ってくるものがたくさんありました。
これからも娘が成長していく過程で、周囲に伝える必要がある場面が出てくると思います。
勇気がいることだけれど、この入学式での経験が背中を押してくれる。娘の入学式は私たち親子にとって、本当に大切な1日になりました」
『なっちゃんを通して、世の中のダウン症に対する見方を明るいものに変えていく』とSNSや書籍での発信活動を行っているあゆみさん。明るい笑顔が印象的ななっちゃんとともに、これからも家族の歩みは続いていきます。





