サッカー・J1のヴィッセル神戸は、クラブ創設25周年にあたる今季、ユニフォームにタイトル獲得を示す星を初めて付けたなかで、J1初制覇を目指すだけでなく、アジアでの戦い(AFCチャンピオンズリーグ=ACL)にも新たに挑む。そして、東京五輪イヤーとなる2020年は、クリムゾンレッドにとって過密日程との戦いにもなるが、そこで注目されるのが、若手の台頭だ。チームが始動した1月22日、ラジオ関西のヴィッセル神戸応援番組『GOGO!ヴィッセル神戸』は、新卒ルーキーに直撃。今回は、神戸の育成組織(アカデミー)、ヴィッセル神戸U-18から唯一のトップ昇格となった、FW小田裕太郎(18、洲本市出身)をクローズアップ。年代別代表にも名を連ねている期待の若きアタッカーに、プロ1年目の意気込みを聞かせてもらった。
――プロとして始動して、今までと気持ちの違いなどありましたか。
そうですね、昨年からずっと(トップチームの)練習には行っていたので、そんなに特別な感じはないですが、プロに上がる(神戸U-18から昇格する)というリリースが出てから初めての練習だったので、そういった意味では、新鮮というか、素直にスタートラインに立てたなという気持ちはあります。
――チームメイトから早くもいじられるなど、いい雰囲気に感じますが……。
話しやすい(神戸)U-18上がりの選手もいるので(笑)、そういった選手から徐々にコミュニケーションを取ったりしています。
――新卒ルーキーは小田選手、山川哲史選手の2人ですが、山川選手と何か話しあったりすることは?
(始動日の)1週間くらい前に初めて会ったのですが、一緒に寮に住んでいることもあり、もう結構仲良くなっていますし、(Jリーグの)新人研修にも一緒に行くこともあって、サッカーの話だったり、すごくします。
――始動からゲーム形式の練習をするなど、ハードなトレーニングを行っているが、いよいよスタートしたという実感も出てきましたか。
いきなり試合(形式の練習)をしたので、刺激は入りましたし、やっと始まったなという感覚があります。
――ここからポジションをつかんでいくために、やるべきこととは?
1年目ですが、臆することなくどんどんチャレンジして、練習だったり、キャンプもありますし、そういったところで自分の調子をどんどんアピールできるように、しっかり集中して取り組みたいなと思います。
――神戸のサポーターにどんなところを見てもらいたいですか。
攻撃面にかかわる部分だったり、ドリブルだったり、スピードだったり、ひとりで局面を打開できる能力を持ち味としているので、そういったところを見てほしいなと思っています。
――個人的な2020年の目標は?
数字的なことはあまり言いたくないですが、とにかく試合に絡んで、そこで活躍して、勝利に貢献できるような選手になっていきたい。
――サポーターの方へ、改めて自己紹介と、今後への意気込みを聞かせてください。
ヴィッセル神戸U-18から昇格しました、小田裕太郎です。今シーズンはチームの勝利に貢献できるようにプレーしますので、応援よろしくお願いします!
(収録日:2020年1月22日、文・インタビュー:前田敏勝)
【取材後記】
まだ10代ということもあり、あどけなさも感じさせる小田選手。それでも、昨シーズン、2種登録選手として、Jリーグルヴァンカップに出場し、すでにトップデビューも果たすなど、その実力は高いものがあることは、サポーターの皆さんもご存知のことでしょう。得意とするカットインからのシュートは、今後も注目のプレーです。ちなみに、このショートインタビュー収録時には、先輩選手から「うわっ、(プロは)ちゃうな~(笑)」と、その受け答えぶりをいじられたり、クラブスタッフからは「声、ちっちゃ!」と愛ある檄を受ける場面も。時に照れながら対応するチーム最年少アタッカーのキャラクターを追っていくのも、サポーターにとっては1つの楽しみになるかもしれませんね(笑)。沖縄キャンプでは、チームの対外試合での今季初ゴールを決めるなど、しっかりアピールを続けている小田選手。攻撃陣では、若手でも郷家友太選手、中坂勇哉選手、佐々木大樹選手などライバルは多いですが、プロ1年目からの活躍にも大いに期待は高まります。