元日の天皇杯JFA第99回全日本サッカー選手権大会決勝で勝利し、悲願の初タイトルを獲得したサッカー・J1のヴィッセル神戸。その偉業を祝おうと、4日、神戸市主催のヴィッセル神戸天皇杯祝勝セレモニー「We are NO.1!」が、神戸市中央区の神戸ハーバーランドスペースシアターで行われた。
イベントで祝辞を述べた神戸市の久元喜造市長は、「今年は、震災から25年。神戸にとって特別な年に(天皇杯優勝という)本当に素晴らしいことが起きました」とクラブを称えるとともに、「ぜひ、この勢いを、今年も大いに、大きく大きく広げて、アジア・チャンピオンズリーグ(ACL)やJ1で活躍していただきたい。アジアでナンバー1のクラブチームになるという夢をぜひ実現してください!」と声高らかにエールを送った。
このなかで、久元市長は天皇杯決勝について「ハラハラしましたが、素晴らしい試合でした。本当に神戸市民に、そして、神戸に、大きな感動をもたらしてくれました」と感想を述べ、クラブ初タイトルに歓喜したよう。「(阪神・淡路大)震災の年に生まれたヴィッセル神戸は、神戸にとって特別な存在」という久元市長は、「私たち神戸、そして、神戸市民はこれからもヴィッセル神戸とあり続けます。ヴィッセル神戸の皆さん、一緒に頑張りましょう!」と、神戸市とクラブのさらなる発展に期待を寄せていた。また同セレモニーでは神戸市からヴィッセル神戸に神戸市スポーツ特別賞が贈呈された。
さらに、同セレモニーでは、神戸市民を代表して少年サッカークラブの子どもたちがヴィッセル神戸のアンドレス・イニエスタや山口蛍、酒井高徳の各選手やトルステン・フィンク監督らに花束を贈呈。神戸市混声合唱団によるお祝い演奏などで、天皇杯制覇を祝福した。
そして、市民を代表して、冬の全国選手権にアベック出場した神戸弘陵学園高校男子サッカー部、女子サッカー部の選手が、ヴィッセル神戸にお祝いメッセージを壇上で披露。男子サッカー部で全国選手権までキャプテンを務めていた沖吉大夢さんは、「天皇杯決勝の翌日が僕たちの試合だったこともあり、そのまま試合会場に足を運んでくださった(ヴィッセルの)ファン・サポーターの皆さんや、『今度は私たちが応援します』とたくさんのヴィッセル神戸ファン・サポーターが応援してくださったおかげで、全国ベスト16という成績を残すことができました」と、ヴィッセル神戸の優勝だけでなく、神戸市民やヴィッセル神戸サポーターの力が支えになったという。「これからヴィッセル神戸が日本を代表するクラブに、そして、世界レベルのビッグクラブになることを願っています」というコメントに、イニエスタらも拍手を送っていた。
そして、女子サッカー部の河村祐実さんは、「試合を見て、ゴールへ向かう姿勢や粘り強さ、攻守の切り替えの早さ、プレーの質など、プレーヤーとしてとても参考になることばかりでした」と、ヴィッセル神戸の選手たちのプレーが、大いに参考になったそう。「ヴィッセル神戸が優勝することで、神戸市民や、ヴィッセル神戸を応援するサポーターの皆さんの力になったと思っています。今後もヴィッセル神戸の活躍に期待しています。頑張ってください!」と、地元・神戸のJクラブのますますの躍進を願っていた。
多くの神戸市民やヴィッセル神戸サポーターが詰めかけた場内では、イベントの最後に、久元市長らがサポーターとともにヴィッセル神戸のサポーターズソング「神戸讃歌」を歌い、ヴィッセル神戸の新シーズンの活躍を祈念していた。