神戸・有馬温泉に藤井聡太棋聖(18)が来る――。関西の奥座敷と呼ばれる温泉地に、今、注目が集まっている。
対局の舞台となる老舗旅館「中の坊瑞苑」(神戸市北区)のそばで営業し、有馬温泉が発祥の炭酸煎餅(せんべい)を扱う「三ツ森本店」の弓削次郎さんは、「(年齢が)長男のひとつ上だが、いつもおごらず対局相手を讃えようとする姿勢が素晴らしいと思って見ている。地元住民は毎年、対局中には『できるだけ静かにしよう』と心がけているので、とにかく勝負に集中してほしい」と話し、「ぜひ、うちの炭酸煎餅を食べてほしいですね。(対局途中の)おやつに出ないかな」と笑った。
西宮市から訪れた男性(60)は、孫らとの小旅行を終えて帰宅するところだといい「(対局が有馬温泉で行われることを知らず)残念。そんなことならもう1泊すればよかったかな」と悔やみ、「30代の息子より大人びていて、『親はどうやって育てたんだろう』といつも不思議。いい対局を見せて欲しいですね」とエールを送った。
地元の中学校に通う男の子(13)は、「最年少記録がすごい。僕も熱中しているバスケを頑張りたいです」と大きく影響を受けている様子だった。
藤井聡太棋聖(18)が木村一基王位(47)に挑戦している、将棋の第61期王位戦7番勝負(神戸新聞社主催)の第3局は、8月4日・5日に行われる。