4季ぶりのタイトル獲得を目指すべく、2020シーズンを始動した、女子サッカー、なでしこリーグ1部のINAC神戸レオネッサ。リーグ戦5連覇、2年連続国内3冠を達成した常勝軍団、日テレ・東京ヴェルディベレーザからエースFW田中美南を引き抜くなど、チームは大胆な戦力補強も敢行した。そして、田中やMF阪口萌乃とともに、期待の新戦力の1人が、ジェフユナイテッド千葉・市原レディースから加入したMF西川彩華だ。
鮫島彩、京川舞、仲田歩夢、伊藤美紀らを輩出した宮城・常盤木学園高校出身の西川。中盤や後方からのビルドアップ、スルーパス、ミドルシュートなどを持ち味とする。巧みなポジショニングをいかしながら、相手の攻撃の芽を摘み取るディフェンスでも能力を発揮。さらにセットプレーなどで高さをいかしたプレーも魅力の1つであり、昨シーズンのINAC神戸が抱えていた課題克服にも合致する存在といえよう。阪口や増矢理花とともに11日から合宿を行う日本女子代表候補「なでしこチャレンジ」にも選ばれた西川に、始動直後に話を聞いた。
――INAC神戸へ移籍を決めた思いについて。
高校を卒業してから5年間ずっとジェフ(千葉L)でプレーしてきて、年齢的にも、もう中堅と呼ばれると思われるところに差し掛かっているのかなと思っているのですが、なにか新しい環境でチャレンジしたいと思ったとき、(INAC神戸から)いいお話をもらったので、「ここでやらないと後悔する」と思いました。なでしこジャパンに入っている選手たちが多いところで毎日練習できるということは、すごく自分にとっても刺激的な毎日だと思いますし、そこでどれだけ自分が頑張れるか試したいなと思ったので、そういった部分で決断しました。
――対戦相手から見ていたINAC神戸の印象について。
やっぱり代表選手(なでしこジャパン)が多いチームということで、個々のレベルではまずかなわないなというのが一番の印象でした。ジェフとの試合では、そんなに大差で負けたことはなかったんですが、ワンチャンスをこっちが決め切れないところで、向こうが一枚上手という戦い方が多くて、そういった部分でも、個々のレベルが高いチームだという印象でした。
――昨シーズンのINAC神戸は勝負どころでのセットプレー対応などで課題がありました。それを克服するためにも、西川選手にかかる期待は大きいと思われます。
自分ではそんなに身長が高いほうではないかなと思いますが、空中戦だったりロングフィードというのは自分の強みにしていきたいと思っています。
――INAC神戸ではタイトル獲得を求められることもあり、プレッシャーもかかると思いますが。
日本を代表するチームでもありますし、リーグ優勝が当たり前だと言われているチームでもあるので、個々の活躍もそうだが、チームがタイトルを取れるように、自分がオフ(練習外)のところでも動いていきたいなと思っています。
――関西圏でのプレーは初だと思いますが、神戸や関西の印象について。
電車とかに乗っていると、声が大きいなと(笑)。うるさいとかではないですよ。そして、常に笑いがある、すごいにぎやかな街だなと思います。
――最後に、自己紹介そして、サポーターへのメッセージをお願いします。
ジェフユナイテッド千葉・市原レディースから来ました、西川彩華です。私のプレーを見ていただいて、感動してもらえるようなプレーをしたいと思っているので、ぜひスタジアムまで足を運んでくださったらうれしいです。皆さんと一緒にタイトルを取ることを約束します! よろしくお願いします!