13戦13勝(9KO)という抜群の実績を誇るプロボクシングWBA世界ライトフライ級スーパー王者の京口紘人(25=ワタナベ)が9日、ラジオ関西の『時間です!古田編集長』(金曜15:00-17:43)にゲスト出演。2度目の防衛戦となる10月1日のWBA世界ライトフライ級タイトルマッチで、「夢の舞台」として親子を無料で招待する計画を明かした。「ボクシングに限らず、どの分野でも熱中できるものだったり、夢を持ってやってもらいたいし、そういった影響を与えられたらいいな」と、スポーツ界の将来を担う子どもたちへ向けた熱い思いを語った。
番組のなかでは、ボクシングを始めたきっかけなど、子ども時代のエピソードを披露した、京口。「3歳から空手をしていて、特にボクシングとの縁はなかったが、小4か小5のときに辰吉丈一郎対薬師寺保栄のタイトルマッチをビデオで見て、そのときの印象がすごく強いものがあり、ボクシングをやってみたいという思いになったんです。それで、小学校卒業間際の12歳のときにボクシングを始めました。ボクシングは世界的にも人気のスポーツであり、自分は体格も小さいほうなので、体格をいかせる競技ということで、空手よりボクシングのほうが世界を狙えるのかなと思えたので」。そこから研鑽を積んでプロボクサーとなり、第20代東洋太平洋ミニマム級王者、第23代IBF世界ミニマム級王者(V2)を経て、現在はWBA世界ライトフライ級スーパー王者に君臨している。「リングは華やかなところ。そこでは、自分にしかスポットライトがあたらないし、(会場)全部が自分に注目するので、すごく特別な気分になり、気持ちいい」と、ボクシングの魅力を語っていた。
そして、防衛戦を地元・大阪(出身地は大阪府和泉市)で行うこの機会に、「自分が子どものときから思い描いていた夢を実現できたことがすごく大きくて、子どもたちにも将来、大きな人間になってもらいたい思いをすごく持っている。夢をもっている子どもたちに(夢に向かって)熱中してもらえたら」と、京口自身の経験をもとに、このたび、親子20組100人を無料招待するという企画を立ち上げ、8日に大阪府知事との表敬訪問の際に発表した。「スポットライトが当たるリングにも、子どもたちに立ってほしい。ボクシングにも興味を持ってもらえたらというのももちろんあるが、どの分野でも夢を持つと、こういう素晴らしいことがあるよということを伝えたい」と、開催当日は、試合前に子どもたちがリングに立つプランがあるという。
もちろん、2度目の防衛戦で、地元凱旋試合となる10月1日のWBA世界ライトフライ級タイトルマッチ(会場:エディオンアリーナ大阪)にも強い意気込みを持つ、京口。「今は東京が拠点ですが、自分も大阪出身。(チャンピオンとして)こういうタイミングで試合ができるのはうれしいし、ここでアピールしたい」と、同じく大阪出身の同級1位・久田哲也(34=ハラダ)との対戦では、子どもたちの前でぜひとも錦を飾りたいところだ。「ケガがなければ、あと10年くらいは(ボクシングを)続けたい」という京口は、(今後)『あのときリングにあがったんです!』とか(このときの子どもたちから)話があれば、それはすごくうれしいこと。(京口を)目標にしてくれることがあれば本当にうれしいこと」と、この招待企画が未来につながることを願っている。なお、親子無料招待のプランについては、今後、大阪府と連携して募集する予定だ。(前田)