梨のシーズンがやってきました! 兵庫県北部にある“食の宝庫”香美町の特産品の一つが、「香住梨」です。ゆるやかな山の斜面で日本海からの潮風を受けて育つ香住梨は、香住ガニ(関西では香住漁港のみで水揚げされるベニズワイガニ)のガラを加えた有機肥料を使って栽培されています。
香美町の梨は、昭和4(1929)年に「二十世紀」の苗木を植えたのが始まりでした。現在は兵庫県内一の栽培面積を誇る「二十世紀」のほか、「幸水」「新高」や新品種「なしおとめ」など、10種類の香住梨があります。
4月の冷え込みで開花が遅れ、さらに梅雨が長引いたため日照不足となり、生育が遅く収穫も減少したものの、先月(8月)19日に行われた品位検討会では、平均糖度が10.3度と、昨年の10.1度をやや上回る結果でした。8月に入ってからは晴天が続いたため、初出荷を迎えた29日には糖度が11度前後と、例年並みに仕上がり、今後もっと甘くなることが期待されています。
シャキシャキの歯ごたえで瑞々しい香住の二十世紀梨。購入は、JAたじま香住支店に開設した直売所、JAたじまファーマーズマーケットたじまんま豊岡店で注文を受付中。進物用5kgが2,750円から(税込、送料別)、家庭用(10kg)が3,450円から(税込、送料別)。お問合せは、香住果樹園芸組合(TEL:0796-36-2910)。申し込みは9月10日まで。
また、香住梨を使ったオリジナル商品の開発に取り組んでおり、香住高校では「梨ジャム」、食品会社では「梨のワイン」、洋菓子店では地元の名所“かえる島”をモチーフにしたケーキ「ジオかえる」、民宿では「梨タルト」「梨のコンポート」などが作られています。香美町を訪れた際は、梨とともにこれらの商品も手に取ってみたいものです。
※ラジオ関西『田辺眞人のまっこと!ラジオ』2020年9月3日放送回「わがまちひょうご」より