神戸生まれの日本画の大家 橋本関雪展 姫路市立美術館で開催 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

神戸生まれの日本画の大家 橋本関雪展 姫路市立美術館で開催

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 神戸で生まれ京都画壇で活躍した日本画家「橋本関雪」の作品を紹介する「橋本関雪~人・動物・風景~」展が、姫路市立美術館コレクションギャラリーで開催されている。10月25日まで。【※イベントは終了しました】

 橋本関雪は、1883年、兵庫県谷田部郡坂本村(現在の神戸市中央区楠町)で生まれ、大正から戦前にかけて京都画壇で活躍した。姫路市立美術館では2009年に企画展を開催しており、以来11年ぶりのまとまった展示となる。初期から晩年まで、幅広い年代の14作品を、人・動物・風景という関雪が描いた3大モチーフを切り口に集めた。

 父・海関は明石藩の儒者であったため、関雪は幼い頃から漢学や詩文の素養を身に着けており中国文化に触れる機会も多かった。中国へ赴くこともあり、作品には中国の人物を描いたものや、南画を意識したものも多い。

「南国(なんごく)」は、六曲一双の大画面いっぱいに、金色の帆を張った舟の様子が描かれている。櫓をこぐ人々や帆を張る人、また隣の舟で音楽を楽しむ人など、いずれも表情が豊かで、何を話しているのかガ聞こえてくるかのようだ。舞台は中国の揚子江だというが、波立つ水面は線描で描かれており、日本画らしさを感じさせる。

 関雪は1920年代後半になると動物をメインに描くようになり、中国趣味が現れた南画のスタイルから現実的な写生への回帰を見せ始める。家に多くの犬や猫、狸などの動物を飼っていたといい、動物の一瞬の表情をとらえて描いた。キツネを描いた「静宵(せいしょう)」では、地面に伏したキツネが妖艶で神秘的なまなざしをこちらに向けている。毛もフサフサで質感が伝わってくる、関雪の白眉の1枚だ。ほかの作品に描かれた動物も目に力があり、今にも動き出しそうだ。これらは関雪の描く動物の真骨頂と言える。

 会場には初期の人物画、南画に傾倒した時代の風景画、そして晩年の動物画が展示されており、姫路市立美術館の安部すみれ学芸員は「小さな空間だが質の高い作品が集まった。お気に入りの1枚を見つけてほしい」と話す。

「橋本関雪~人・動物・風景」は9月5日(土)~10月25日(日)まで。入場無料。会場は姫路市立美術館コレクションギャラリー(姫路市本町68-25)。

 なお、企画展「日本画家・福田眉仙展」は10月10日~11月15日に開催予定。兵庫ゆかりの2人の日本画家の作品世界を堪能できる。

姫路市立美術館
姫路市立美術館

※ラジオ関西『PUSH!』2020年9月8日放送回より


■姫路市立美術館

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