サッカー・J1は2日、第21節の1試合が行われ、ヴィッセル神戸はホームでガンバ大阪と対戦し、先に2点を奪われる苦しい展開のなか、アンドレス・イニエスタと増山朝陽のゴールで同点に追い付き、2-2と引き分けた。試合後の選手コメントは下記のとおり。
●増山朝陽選手
得点シーンは、「(田中)順也さんごと行ったれ!」というくらいの強い気持ちがあって、ゴールに入ってよかったと思います。(西)大伍さんが上げようとしたけど、もう1回運びなおして、ファーのスペースを見ている感じがしたので、(増山自身は)動きなおして、順也さんも感じてファーに動きなおして(ニアから逃げて)きていたけど、僕のほうが前から行っていたので、順也さんごと、「ケガしたらごめんなさい……」と思いながら突っ込んで、それがうまく入ったからよかったです。
ベンチにいるときから逆転するイメージを持っていましたし、0-2になった時点で、試合に入って流れを変えたいな、僕がヒーローになりたいという気持ちを持っていました。先に順也さんが呼ばれて、そのあとすぐ、4、5分したくらいで、「(小川)慶治朗と代えるから」と言われたので、そういう準備をして、ドリブルやカウンターというところで(いきるような)スペースを与えてくれていたし、そこは意識して、とにかく、点を取ることでも、アシストでもなんでも、チームに勢いをつけることを意識してピッチに入りました。
あの時間帯、うまくPKをとれて、アンドレスがセカンドボールを冷静にしっかり対応して決めてくれたのが大きかった。そのあとにも、みんな誰ひとりあきらめていませんでしたし、そこで僕もすぐボールを取りにいきましたし、ああいったことが、みんなのベクトルを前に向けるものだと思います。僕が(得点を)決めたあとも、(古橋)亨梧くんがすぐボールを取って3点目を取りに行こうとしたところや、チーム全体でそういうことができているのも重要。3点目を取れるシーンも、カウンターから順也さんが抜け出して、クロスバーに当たってしまいましたが、そういったところも含めて(前を向いてやるべきことを)続けていくことが大事になると思います。
また、リスクマネージメントのところでも、相手のカウンターで押し込まれたときも、GKをはじめ、あの(終盤のきつい)時間帯でも、我慢強く、体を張ってピンチを防いでくれていたので、前線の僕らが応えて、もう1点、もう2点と取っていくことが、いいチーム作りにもつながっていくと思います。
(出番に恵まれないなかでの取り組みについて)日々うまくなるということを思ってやっていました。(以前のケガの影響など)自分のコンディションのこともわかっていますし、そこはトレーナーやコーチ陣と相談しながらやっていますし、試合に出られないから腐るのではなく、自分が出たときに何ができるのかが重要。そういうことを考えながらやっています。コンディションが上がっていることは本当に、練習からでもわかっていました。
ヘディングシュートについては、ああいったシーンで1年目とかは結構外したりてしたので、今日はほんまに絶対に外したらあかん、これ決めて追い付かないといけないと思っていました。
●山口蛍選手
(失点について)毎回言っていることでもありますが、簡単すぎるし、そこはもったいない。1点目も裏へのパス1本だけで、あれも防げたと思うし。でも、(飯倉)大樹くんが加わって、自分たちがやろうとしていることに対して、すごくプラスアルファを出してくれることもたくさんあるから、それはすごく大きいなと、今日の試合で感じました。
また、逆転できるチャンスもあり、相手のミスも誘って、終盤は4~5回チャンスもあったと思うので、そこを決めることができないと厳しいかなと思いますし、そこはもうちょっとしっかりやらないといけない。逆に自分たちが前がかりになっている分、やられてしまう可能性もあるなかで、そういうところはしっかり仕留めていきたいなと思います。
(終盤のオープンな展開について)勝ちに行っているし、プラス、追い付かなくちゃいけない状況で前がかりになったので、結果、追い付くことができたから、そこはよかったと思います。
(イニエスタの1点がチームに勇気を与えた?)もちろんそれもありますが、アンドレスの得点というよりかは、点が入ることにより、チームの雰囲気も追いつけるという雰囲気になるし。途中から入ってきた選手もすごく流れを変えてくれて、(増山)朝陽に関しても、かなり久しぶりの試合だったと思いますが、チームにまた違いをもたらしてくれたと思ったし、そういう選手がこれからどんどん試合に絡んで結果を残してくれたら、チームももっとよくなっていくかなと思います。
(ボールを相手の前で奪うシーンが目立っていたが)今のいるメンバーとかを考えて、なかなかうまくボールをはめにいくというのは難しいと思うので、なるべく自分の得意なところに追い込みながらボールを取れればいいかなと考えていたので、それは出せたかなと思います。(うまく奪えたときに攻撃のスイッチが入っていたが)まあまあ高い位置で奪うことができていたから、そこからショートカウンターみたいな感じで行けていたので、そこは個人的な狙い通りやったと思います。
(先月の苦しい状況から、今日の試合では盛り返しての勝点1獲得となったが?)今日負けていれば、またチーム的にもすごくきつい状況になってしまい、下を向いちゃうような状況のなか、0-2から2-2に追いつけたことはすごく評価できると思います。逆転のチャンスもあったなか、とりあえずは、いい流れで試合を終えることはできたかなと思います。
●ウェリントン選手
(体調は)ダイジョウブ!
難しい試合でしたが、自分の見方では、チームはいい試合をしたと思います。最初2点を取られたが、そのあと、自分たちはよかったと思います。チームがハードに戦った結果だったと思いますが、勝てたかもしれない試合でしたし、もう少し(時間が)あれば勝てたように思います。自分自身にもワンチャンスあり、トラップが大きくなって収められなかったところがあったので……。でも、チームの戦う姿勢とか、気迫とか、勝つ意欲というところでは、すごくポジティブなところを見せられたと思うので。勝点1を取れたことを、今日はよしとしなければいけないように思います。
(試合直後のサポーターの声援について)聞こえました! サポーターの人たちの声はいつも聞こえますし、本当に力になります。残念ながら最近勝てていないというところで、僕たちも勝って喜びを届けたいのですが、もう少し辛抱してもらえれば、チームがさらに上向きになり、一緒に喜べる日がたくさん訪れると思います。いつもお願いしているように、これからもスタジアムに足を運んでほしいし、いつも応援ありがとうございますと、サポーターのみなさんには伝えたい。
●セルジ・サンペール選手
いい試合だったと思います。0-2でビハインドにたつようなゲームをしていたわけではないし、そこでもあきらめず、なんとか追いつくことができたので。はじめから勝ちにいく姿勢で試合に挑み、天候の関係で自分たちが思ったようにプレスにいけなかったところもあったのですが、時間を経て修正できていたように思います。個人的にはコンディションもよかったと思うし、これからも練習を重ねて、次の試合を戦っていきたい。
●初瀬亮選手
(0-2から盛り返して同点に追いつき、勝ち越しに手が届くところまで来ていたが)チームとしてボールを回してチャンスを見計らうということは、チームとして目指していたところなので、最後同点に追い付けたのはよかったと思います。
(相手に開始早々、先手を取られたことについて)相手のワンチャンスで、すごいもったいなかった。相手がフリーの状態だったので、そこはディフェンスラインがもっと下がるべきだったのかなと。でも、最後、(守備で)耐えることができたのはプラスにとらえていいと思うし、連敗が続いたなかで、その連敗を止めたこともプラスにとらえて、次に向けて準備していきたい。
(古巣であるガンバ大阪との一戦は特別だったと思うが)ずっと育ててきてもらったクラブで、大好きなクラブなので、自分が移籍して、なんていうんですかね、変な気持ちというか……。でも、そのクラブと(移籍してきた)神戸で試合をできたのはよかったですし、あとはチーム(神戸)に勝利を届けられればよかったと思います。この夏の(タフな環境での)試合で、最後盛り返すことができたのはすごくよかったところ。また1週間、しっかり準備していきたい。
0-2の劣勢から追い付いたヴィッセル神戸 同点弾を決めた増山「僕がヒーローになりたいという気持ちを持っていた」
2019/08/03