兵庫県加古川市の「DCT司法書士事務所」所長を務める安藤紀子さんが、『法律面からみた認知症対策・100本相談会マラソン』というユニークな相談会を行っている。
この相談会は「高齢者の財産管理」を専門とするDCT司法書士事務所が、2018年から行っているもの。これまでに34回開催している。来年(2021年)末にはそれまでの内容を書籍化する予定で、身近な事例をまとめた「老後の法務教科書」として活用してもらうことを目的としている。
同事務所では、福祉事業者や不動産事業者、保険事業者と協力し、「家族信託」や「成年後見」「遺言」「身元保証」「死後事務」など、老後に関する様々なセミナーや相談会を行ってきたが、認知症発症後に相談に来る「手遅れ」のケースも多く、「認知症対策」の重要性を、現場から社会に伝えていく必要を感じたそう。
相談会では長期的に増加が見込まれる「おひとり様の老後対策」と、家族が認知症になったときに備える「家族信託」を主なテーマにしている。できるだけ分かりやすく説明するために、所長の安藤さんを中心に、「紙芝居」や「人形劇」なども作っている。
安藤さんは「親は子どもに自分の財産について話すことは少ない。子どもも親の財産の中身を知らないという家族がほとんど。セミナーをきっかけに、生前の家族会議の機会を作ってほしい」と、話し合うことの重要性を訴えている。
『法律面からみた認知症対策・100本相談会マラソン』は、オンラインセミナーを中心に随時開催中。
詳しくは「DCT司法書士事務所」のHPまで。
https://andoulegal.jimdofree.com/