但馬地方の空の玄関口・コウノトリ但馬空港(兵庫県豊岡市岩井)のロビーに、営業時間内なら誰でも自由に弾ける「空港ピアノ」が設置され、このほどお披露目コンサートが行われた。
ピアノを寄贈したのは、豊岡市内で毎年開かれる音楽イベント「おんぷの祭典」の実行委員会。岡本慎二委員長が「街角ピアノ」の構想を呼び掛けたところ、実行委員の西池匡さんが提供に応じた。
このピアノは西池さんの妻・美幸さんが小学校の教員になった時に練習用に買ったアップライトピアノだが、実際にはなかなか時間がとれず、ここ10年ほどはほとんど使われていなかったという。美幸さんは「活躍する場のなかったピアノが、こんな素敵な場所でこんな素晴らしいピアニストの方に弾いてもらい、喜んでいると思う」と話していた。
11月23日(月・祝)に開かれたお披露目コンサートでは、「おんぷの祭典」の音楽監督を務めるピアニストの碓井俊樹さんが、バイオリンやクラリネットとともに7曲を披露。集まった約90人の市民を魅了した。
碓井さんは「ポテンシャルの高いピアノで弾きごたえがあった。ターミナルビルは天井が高くコンサートホールのよう。このピアノがSNSなどで拡散されて、空港の知名度が上がり、搭乗率もアップしてくれれば」と話していた。