歩きながら楽しい大通りに 姫路市のシンボルロード・大手前通りが“ほこみち”指定 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

歩きながら楽しい大通りに 姫路市のシンボルロード・大手前通りが“ほこみち”指定

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 昨年11月の道路法改正で創設された「歩行者利便増進道路(通称=ほこみち)制度」をまちづくりに活用しようと、姫路市は12日、市のシンボルロード「大手前通り」(姫路市道幹第1号線)を“ほこみち指定”した。神戸市「三宮中央通り」(神戸市道三宮中央通り線)、大阪市「御堂筋」とともに全国初の指定。

姫路・大手前通り。奥に見えるのは姫路城
姫路・大手前通り。奥に見えるのは姫路城

「歩行者利便増進道路制度」は、民間事業者が道路空間を活用する際に必要となる道路占用許可や道路使用許可を柔軟に認め、まちににぎわいを創出しようという制度。占用事業者に選定されれば、オープンカフェやワゴンショップを開設できるようになるという。

 姫路市は北駅前広場から姫路城まで続く大手前通りの全区間約850メートルを指定し、2022年度から路面・空間の利活用を開始する考え。

 1955年完成の大手前通りは「50メートル道路」とも呼ばれてきた広幅員道路だが、当初、歩道の幅は6メートルしかなかった。側道への違法駐車や歩道上の放置自転車を解消するため、昭和後期にシンボルロード整備事業を行い、側道を廃止して歩道を14.6メートルに拡幅。近年は姫路駅周辺整備事業で十二所前線以南をトランジットモール化(通行を公共交通機関に限定)して車道削減と歩道拡幅したほか、十二所前線以北も「歩いて楽しい、大好きなお城への道」をコンセプトに歩道を16メートルに広げ、街路樹を伐採してできた木材を活用してウッドデッキやベンチを整備するなど、昨年3月にリニューアルが完成したところ。以降は「ウォーカブルなまちづくり」をキャッチコピーに、沿道事業者とともにくつろぎの場の提供やにぎわい創出に向けた社会実験を展開している。

姫路・大手前通り
姫路・大手前通り

 同市はほこみち指定を新たな出発点とし、今年度は所轄の姫路警察署や地元住民と協議して利便増進誘導区域を指定、2021年度は公募占用指針の策定と占用者公募・審査選定、2022年度は占用予定者の提出する歩行者利便増進計画に基づき占用許可を出し具体的に事業を実施する計画。

 会見した清元秀泰市長は、「クルマや人が通るための道だった大手前通りが、これからは人がくつろげ、行ってみたいと思うような通りになる。若者の柔軟なアイデアでまちのイメージ向上、ブランド化に一役買ってもらいたい」と期待を込めた。〈播磨時報社〉

姫路市の清元秀泰市長
姫路市の清元秀泰市長
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