兵庫県の南西部、西播磨地域にある、約23キロ平方メートルの小さな町「太子町」。小さな町の中に、山や田んぼといった自然が広がる一方で、生活に必要なお店もそろう、住みやすい町。町名の由来にもなっている“聖徳太子”のゆかりの寺、斑鳩寺は、町民からは「お太子さん」と呼ばれ親しまれている。
そんな太子町の新しい特産物が注目されている。「西はりま山椒」だ。西播磨地域の宍粟市・たつの市・太子町が、産地PRと栽培促進を行っている。
実はこの太子町、山椒の栽培は全くなかったが、2014(平成26)年から休耕田を活用し、現時点では、約2ヘクタール、1500本ほど栽培している。収穫量は、令和2年度で300キログラムほどだが、山椒の苗木の植栽を進め、苗木の成長とともにさらに収穫量が増えていく見込みだ。
平成29年6月には、栽培が増えたことに伴って、「太子サンショウ研究会」を立ち上げ、19名の会員が山椒の栽培に取り組んでいる。5月の下旬頃、丁寧に手摘みで収穫された山椒は、町内飲食店等の商品・メニューに使用される予定だ。
そのなかにはスイーツもあるようだ。「甘いスイーツと山椒の組み合わせは、一見合わないのではと思うが、一口食べてみると爽やかな山椒の風味が、甘いスイーツにとても良く合います」。担当者はメニューの具現化を楽しみにしてほしいと話す。現在、山椒食べ歩きマップを作成中。太子町の「西はりま山椒」、注目したい。
※ラジオ関西『PUSH!』2021年3月10日放送回「ひょうご・おかやまケンザカE!(37)」より
◇太子サンショウ研究会
電話 079-277-5993