淡路島で地域創生に取り組むパソナグループは、来月開かれる「G20大阪サミット」に合わせ、各国の料理人や専門家を招く食の世界大会「第1回ワールドシェフ王サミット~第9回世界美食大会~」を淡路島で開くことになり、30日、大阪市内で発表会見を開いた。
大会は、中華料理に携わる人材の育成で中国のトップランナーとして知られ、2001年から8度、「世界美食大会」を開いてきた「北京東方美食研究院」との共催。「世界美食大会」の中国国外での開催は今回が初めて。
大会は、料理大会と晩餐会、フォーラムの3部構成。
「第1回ワールドシェフ王料理大会」(見学無料)では、大阪サミットに参加する各国の代表の料理人あわせて20人が淡路島の食材をテーマにトップレベルの腕を競う。審査委員長は服部幸應氏(服部栄養専門学校・理事長兼校長)らが務め、いくつもの国際コンテストで日本代表として選出された「HAL YAMASHITA 東京本店」の山下春幸氏が総合プロデュースを手掛ける。
山下氏は「通常、料理の国際大会は各大陸2枠の10人程度の規模。今回のような20人規模の国際大会はめったにない。トップレベルの技を一堂に間近で見れる機会で、バックヤードをオープンにするなど魅せる工夫を考えたい」と話す。なお日本代表は大分県のミシュランシェフ・高記智行氏(『Benefit for You』『La fonte』料理長)で、最終日の「G20シェフ晩餐会」(有料:料金未定)では、各国トップシェフの味を一度に味わえる。
「世界食学フォーラム」(招待制)では、世界の食の専門家らが、貧困・健康・環境保護などを切り口に、国連が掲げる「SDGs(=持続可能な開発目標)」と「食」をテーマに意見を交わし、最終日には、健康寿命を延ばすために誰もが取り組める世界的な行動指針を「SDGs淡路島宣言」としてまとめ、世界に発信する。
日本側の実行委員長を務める南部靖之氏(パソナグループ・代表)は、記者会見で「食の安全安心がSDGsを実現につながる。医食同源を世界にアピールし淡路島の地域創生につなげたい」とあいさつ。
一方、中国側の実行委員長を務める劉広偉氏(北京東方美食研究院・院長)は「日本は世界に誇る長寿の国。世界の国々が学ぶことは多い。優れた食材の宝庫である淡路島で開催できることをうれしく思う」と期待を寄せた。
「第1回ワールドシェフ王サミット」は6月24日から3日間、淡路市の夢舞台国際会議場やハローキティスマイルなどで開かれる。