ジビエ料理の普及へ、淡路島で新メニュー考案 背景に野生動物の存在 | ラジトピ ラジオ関西トピックス

ジビエ料理の普及へ、淡路島で新メニュー考案 背景に野生動物の存在

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 淡路島の飲食店主らがジビエ料理の新メニューを考案した。その背景を探る。

 シカやイノシシといった野生動物による農作物の被害は、全国的には減少傾向にあるものの、淡路島においては、ほぼ横ばいで、年間3000万円ほどに上る。そういった状況で、「捕獲して食肉として販売すれば農業被害が減るだけでなく、新たな収入源や雇用につながって地域活性化になり得る」というような考えが通用すれば自治体もさほど苦労しないだろう。

 ただし、市場に流通させるには安定して供給でき、持続可能な事業にすることが重要で、食品衛生法などをクリアする必要がある。しかし、相手は野生動物。昨日捕まえたからといって今日も捕獲できる保証はない。また、保健所の認可を受けた施設で処理する必要があり、普通の豚や牛の解体施設では処理できないという問題も発生する。

 実際、2018年には淡路島でシカがおよそ2700頭、イノシシ6000頭ほどが捕獲されたが、施設に運ばれることなく、その多くは狩猟者が山に埋めてしまったという。

 問題は山積みだが、解決策の1つして一般家庭へのジビエの普及が挙げられる。今回考案されたジビエ料理は、イノシシの肉を使った角煮、ロール白菜、カレー、シカ肉のミートボール、メンチカツ。淡路島でも特定の店でしか取り扱いがないのも課題だが、まずはジビエ料理の美味しさを知るためにも、今回考案されたメニューを参考に、アナタも家庭で試してみてはいかがだろうか。

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