18日、東京五輪に臨む女子サッカー・なでしこジャパン(日本女子代表)のメンバー18人が発表された。WEリーグのINAC神戸レオネッサから、MF中島依美選手、FW田中美南選手、GK山下杏也加選手、MF杉田妃和選手が選出された。なでしこジャパンに選ばれたINAC神戸の選手たちの記者会見は、18日午後6時から、クラブ公式インスタグラムを通じて生配信された。
1990年生まれ、滋賀県出身の中島選手は2009年からINAC神戸でプレーする、チームの大黒柱。両足でのキックの精度が高く、中盤でのゲームメイクやボランチでのプレーで高い能力を発揮する。セットプレーのキッカーとしても大きな期待がかかる。なでしこジャパンでは85試合出場14得点と、実績も抜群だ。
1994年生まれ、タイ出身の田中選手は、日テレ・ベレーザ(現、日テレ・東京ヴェルディベレーザ)で長らく中心選手として活躍し、日テレ時代にはリーグ4連覇、2年連続3冠(なでしこリーグ、なでしこリーグカップ、皇后杯)にエースFWとして貢献。リーグ戦で2年連続最優秀選手賞および4年連続得点王に輝いた経歴を持つ。INAC神戸では2020年シーズンからプレー。今年はドイツのバイヤー・レバークーゼンに期限付き移籍し、本場での経験を積んだ。なでしこジャパンでは47試合出場23得点を記録。自国開催の五輪では彼女のゴールに大きな期待が寄せられる。
1995年生まれ、東京都出身の山下選手は、田中選手とともに常勝・日テレを支えてきた、日本を代表する守護神の1人。なでしこジャパンでは40試合に出場し、2019年のFIFA女子ワールドカップフランス大会で正GKとして活躍。今年からは東京を離れ、INAC神戸に新天地を求めた。WEリーグのプレシーズンマッチでは4試合に出場し、好セーブ連発でチームの無失点に貢献。早くも存在感を発揮している。
1997年生まれ、福岡県出身の杉田選手は、育成年代のワールドカップ(U-17、U-20)で大会最優秀選手に輝くなど、早くから注目を集めてきたレフティ。女子サッカーの名門・藤枝順心高校(静岡)を経て、2015年からINAC神戸でプレーし、中島選手とともに、中盤の要の1人として活躍を続ける。なでしこジャパンでは、中島選手、山下選手とともに2019年の女子W杯でピッチに立つなど、23試合2得点を記録。左足から繰り出されるパスやシュートが魅力で、今年、INAC神戸では星川敬新監督のもと前線でのプレーにも挑戦している。
また、バックアップメンバーの1人には、DF三宅史織選手(25)も選ばれている。(※規定の変更により、三宅選手も登録メンバー入りに)
なでしこジャパンの高倉麻子監督は記者会見で、「選手のパフォーマンス、コンディション、強い思いなどを観察しながら、チームを作るうえでの総合的、複合的な要素をみた。誰を選んでいけば、いま、日本の女子サッカーのベストとなるか、心をこめて選んだ。選手個々の日ごろの努力やプレーを間近でみたなか、どの選手も世界を戦っていける要素は持っているが、総合的にみて18人の選手を選んだ」と述べている。
なでしこジャパンは6月21日からトレーニングキャップを実施。7月15日に京都で五輪前最後の試合を行い、7月21日からの本大会に挑む。初戦はカナダ女子代表と札幌ドームで対戦する。