兵庫県尼崎市の発注工事をめぐる贈収賄事件で、兵庫県警は22日、便宜供与の謝礼で現金180万円を授受したとして、加重収賄などの容疑で市水道建設課・技術職員の男(26)を、贈賄・官製談合防止法違反・入札妨害容疑で市内の土木工事会社社長(51)と経理・契約担当の女(46)を追送検し、一連の捜査を終えた(いずれも起訴済)。
職員の男は、2020年6月から9月までの間に市が発注した配水管敷設工事など10件の一般競争入札で、公表されていない秘密事項の設計金額を業者側に教えた見返りとして、現金180万円を受け取った疑い。容疑を認め「金額を教えるたびに現金がもらえると思っていた。もらった現金は生活費の足しにししていた」という趣旨の供述をしているという。職員は他にもイタリア製ブランドの財布や腕時計を受け取っている。
事件をめぐっては、同課の別の技術職員の男(33)も別の工事で、この業者から現金30万円やイタリア製ブランドの高級財布を受け取った容疑で逮捕された。