マイボトルを持参すると、誰でも無料で給水できる「無料給水スポット」が、6月1日から兵庫県尼崎市の18か所に設置された。主に公共施設を中心として設置されており、今後は商用施設や民間事業所など順次拡大が予定されている。この取り組みは「使い捨てプラスチックのごみ削減」を目的にスタート。地球温暖化による気候変動が問題になっている今、尼崎市では「尼崎市気候非常事態行動宣言」を表明し、2050年までにCO2排出量を実質ゼロにする脱炭素社会の実現を目指している。
「一人ひとりがライフスタイルを見つめ直し、大量生産・大量消費・大量廃棄型社会から脱却する」ことを目標として掲げ、その一環として設置されたのが無料給水スポット。担当者によると、利用者からは「水を汲むのにお金を出さなくて良いからうれしい」という声も出ているとのこと。また、市役所内でごみ回収をしている清掃員からは「ペットボトルのごみが減って作業が楽になった」など、さっそく取り組みの効果を感じられる声も寄せられている。
同市の給水スポットに設置されているのは、水道直結式の給水機。ボトルの飲み口が直接触れることなく給水できるため衛生面でも安心だ。担当者は「フィルターで塩素が除去された水のため、給水後はなるべく早く飲むこと、そして利用前に設置された消毒用アルコールで手指の消毒に協力してほしい」と呼びかけている。
「レジ袋の有料化にともない、マイバッグの持参が普及しつつある今、同じようにマイボトルの携帯も定着する事を期待している。今回の取り組みを通し、市民をはじめ多くの人が、地球温暖化などの環境問題について意識するきっかけにしたい」という同市。詳細は、市のホームページからも確認できる。
また、尼崎市役所環境創造課の窓口ではオリジナルマイボトルの販売を実施中。カラーは白と黒の2色展開で、普段使いしやすいシンプルなデザインが魅力だ。保温性を兼ね備えたステンレス製で、300mlと持ち運びやすいサイズ感で、価格は500円(税込)となっている。
※ラジオ関西『PUSH!』2021年6月30日放送回より