兵庫県の井戸敏三知事は13日、ラジオ関西の生番組に出演し、11日で解除された新型コロナウイルス対策の「まん延防止等重点措置」について、「感染者数の水準は低いが、7月に入って増加傾向にあり、非常に懸念している。これまでの経験ではリバウンドは一気にくる。なお注意が必要」と、県民に協力を呼びかけた。
注視しているのは感染状況を示すデータのうち、「直近1週間と前1週間との比較」。5月以来、5月13日の1.04を除いてずっと1を下回っていたが、7月に入って上回るようになり、10日、11日には1.52を記録した。「7月に入って連続して前週を上回る状態が続いている。感染は明らかに増加傾向」と説明した。
念頭にあるのは今年3月。「緊急事態宣言が解除された後、横ばいから、中旬にかけて少しずつ増えていき、下旬に一気に増えた。抑え込むのに大変な時間がかかるが、増える時は一気。このリバウンドを何としても起こしてはならない」と危機感をにじませた。
今回、大阪はまん延防止等重点措置の延長を申請したが、兵庫はしなかった。「大阪に比べて感染者の水準が低かったからだが、大阪が増えれば兵庫も増える傾向にある。このまま増加傾向が続くようなら、再び指定をお願いすることも検討しなければいけない」と述べ、「リバウンドを起こさないために、飲食店のみなさんには引き続き時短への協力を、県民の皆さんにはリスクの高い場面を避けるよう強く要請させていただいています」と述べた。