新型コロナウイルスの感染の拡がりを受け、JR福知山線の脱線事故から15年となる4月25日を前に予定されていた催しの大半が中止となった。
4月11日・18日に予定されていた被害者などによる講演会、12日に事故現場周辺で予定されていたメモリアルウォークが延期、または取り止めに。JR西日本はすでに25日の追悼慰霊式の中止を決めている。
また事故の風化防止を願って毎年制作される「空色の栞(しおり)」は直接配布せず、尼崎駅をはじめJR福知山線の主要駅に置くよう調整している。
※空色の栞はJR福知山線の主要駅(尼崎駅、伊丹駅、川西池田駅、宝塚駅、西宮名塩駅、三田駅)に配置
なお事故が起きた前日の24日夜に事故現場「祈りの杜」にろうそくを灯す「追悼のあかり」は予定通り。
事故で次女が大けがをし、負傷者と家族らの会を立ち上げた川西市の三井ハルコさんはラジオ関西の取材に対し「事故から15年、こんな年が来るとは思っていませんでした。それぞれに準備してきたメモリアルの取り組みが実施できないのはとても残念です。しかし、これからも被害者の皆さんの「灯(ともしび)」となり、事故の風化を少しでも防ぐ取組みを続け『安全で安心できる社会』を願い続けることに変わりはありません」と話した。