兵庫県警・神戸西署の刑事部門に所属する20代~30代の男性警察官5人が今月9日夜、神戸市中央区で開いた「飲み会」の後、泥酔し路上で大声を出すなどして通行人から110番通報されていたことが、関係者への取材でわかった。
兵庫県では当時、新型コロナウイルスのまん延防止等重点措置の解除が2日後に迫っていたが、兵庫県警はこの期間、自粛名目で全職員に飲食を伴う会合を事実上禁止していたという。
神戸西署では昨年3月末、コロナ感染拡大が危惧される中、県知事が不要不急の会合自粛を求めていたにもかかわらず複数の幹部らが飲み会を開き、当時の署長、副署長らが感染。2人は本部長による厳重口頭注意処分を受けた。また100人以上の署員が一時自宅待機となり、業務に多大な支障が出た。
関係者によると、神戸西署の男性警部補(34)ら5人は7月9日夕、勤務後に神戸・三宮の飲食店を訪れた。2軒を「はしご」した同日深夜、路上で酒に酔った警部補が部下の巡査部長(33)に説教するなど大声を出し、ほかの署員が止めに入るなどして騒ぎになった。これを見た通行人が110番通報。現場に駆け付けた生田警察署員に「内輪もめだ。(体に)触れると訴えるぞ」などと詰め寄ったという。
5人は監察官室の聞き取りに「市民の方々に申し訳ない。多大なご迷惑を掛けた」と反省の気持ちを述べているが、兵庫県警は、神戸西署で昨年、自粛すべき時期での幹部の飲酒会合があり、その反省が生かされておらず▼禁止とされた飲食を伴う会合を開いたこと▼地域住民に対する影響などを重く見て、内規では懲戒対象に該当しないものの、処分を検討するという。