近畿2府4県などでつくる関西広域連合は29日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議(第21回)を大阪市内で開いた。
東京五輪や夏休み、お盆休みでの「感染拡大第5波」を懸念し「関西夏休み感染絶対阻止宣言」を採択した。都道府県をまたぐ不要不急の往来や、飲食店などでの五輪観戦の自粛を呼び掛け、自宅での応援を求めた。
連合長の仁坂吉伸・和歌山県知事や前の連合長、井戸敏三・兵庫県知事らが出席。インドで最初に確認され、感染力が強いデルタ株への対策や、国からのワクチン供給減の影響などについても議論した。同連合を構成する全ての自治体でデルタ株を確認、約400件の職域接種が始まっていないことを明らかにした。
仁坂知事は「夏は往来が盛んになる。感染しない、させないよう、同じ気持ちを持ってほしい」と改めて呼び掛けた。
任期満了で7月31日に退任する井戸知事は、広域連合発足から仁坂知事に交代するまで連合長を務めた約10年を振り返り、「連合を構成する自治体のコロナ対策の整理や情報共有が進み、関西はブロック単位でコロナへの注意を住民へ呼び掛けることができる」と成果を強調した。
【関西広域連合・構成自治体】
滋賀県、京都府、大阪府、兵庫県、奈良県、和歌山県、鳥取県、徳島県、京都市、大阪市、堺市、神戸市(8府県・4政令市)